Fortniteはチャプター5シーズン3になって数週間が経過しました。正直なところ最近Fortniteはそれほどやっていません。車が強い環境に何となく惹かれません。かといって対面が強いわけでも、建バトを求めているわけでもなく、前シーズンは基本逃げてこもってエリート帯どまり。
車に乗って撃ちまくるだけでなく、ニトロで突進してダメージを与えたりパンチしたり、今までの魅力が薄れFortniteを起動する機会が減っています。ゲームをやる機会が減れば、なおさら新アイテムとか新要素に疎くなって上達が遅れる一方です。久しぶりにやりましたが、何が何だかよく分かりませんでした。
ニトロフィスは与えられるダメージが弱くなり調整されたようで、今後も目まぐるしく環境の変化はあるはず。おじさんはついていけません。今まではもっぱらFortniteばかりですが、環境変化とともに他のFPSやTPSも気になってきています。
ゲームは大してうまくないですが、キーボードはプロでも使用するWooting 60HEをずっと使っています。可変アクチュエーションポイントに加えて、ラピッドトリガーの先駆的なゲーミングキーボードです。技術のなさをガジェットの強さで補っております。
2024年になって、このWooting 60HEを明らかに上回るようなゲーミングキーボードが登場してきています。その1つがHEMU ELECTRONICS、SIKAKEYB、Rabbit0に共同開発されたHM66です。
HM66とは
Rabbitの販売価格は、2024年6月時点で36,000円となっていました。主な仕様は下記です。
レイアウト | US配列 |
サイズ | 60%(キー数 64) |
カラー | ホワイト |
スイッチ | KS-20T Jade switch |
ポーリングレート | 8,000Hz |
アクチュエーションポイント | 0.01~4.0mm 調整可能 0.01mm |
リリースポイント | 0.01 ~ 4.0mm 調整可能 0.01mm |
ホットスワップ | 対応 |
温度補正機能 | 搭載 |
バックライト | 搭載 |
キーキャップ | PBT OEM キーキャップ(透過型) |
フレーム | プラスチック |
ソフトウエア | HEMU Driver(日本語対応) |
保証 | 1年間 |
やはりアクチュエーションポイントとリリースポイントの数値に目を引きます。両方とも最短0.01mmに調整できる点で、従来のゲーミングキーボードにはなかった性能です。これまでに最短の設定は0.1mmだったことを考えると、明らかに優れていると言えます。
タッチパネルのように触れただけでもキー入力を感知し、キーを押した指の力をわずかに緩めただけでも入力オフになるのでしょう。しかも0.01mmごとに調整できる極めて精度が高いゲーミングキーボードです。
この精度を保つためか温度補正機能を搭載しています。おそらくZENAIMと似た機能。LEDなどによる温度変化で、実際に押し込んでいるストローク量と、ソフトウェアが検知しているストローク量に差が生じることで、誤動作や操作感の低下を防ぐため。
既に実機に触れたレビュアーの所感を聞く限り、実測値が理論値と大きく異なることはないようです。そうなると、FPS界隈ではこの数値だけでも需要は高いでしょうし、個人的にも0.01mmを体感したいところです。
性能を見る限り現状で最先端
HM66のアクチュエーションポイントとリリースポイントの数値は、現状で既存のゲーミングキーボードはまず勝てません。また、その他のスペックを見る限り妥協点が見当たりません。
ポーリングレートは8,000Hzと既存のキーボードでトップクラス。ポーリングレートは、キーボードが接続されているPCなどにデータを送る頻度のことで、現状1,000Hzが主流。8,000Hzであれば理論上より低遅延です。
ポーリングレートが8,000Hzのゲーミングキーボードは、Varmilo VictoryやCorsair K70 MAX、EverGlide AE68が挙げられますが、そう多くはありません。これらは在庫が十分でなかったり、サイズ展開が少なかったり、誰しも手にしやすいキーボードではない気がします。
また、HM66の魅力の1つとして、スペースバーを分割できる点が挙げられます。
スペースバーは3分割できるため、FPS/TPSのプレイにおいて、親指の使い方は幅が広がります。左手で操作できる2つのキーが増えるため、今まで割り当てられなかったアクションを割り当てることが出来ます。Fortniteでは操作が多用すぎて、割り当てるキーが無くて困ることがあるのでかなり便利です。
3分割する際に必要な部品である、 KS-20T Jade 2個、スタビライザー 2個、 3分割スペースキー 1セット、キーキャッププーラーは付属するのはありがた過ぎます。
しかもキー配列を見ると、右下に矢印キーがあるため作業用としての使用感も良さそうです。
さらに、魅力なのが性能全ぶりではなく、打鍵感と打鍵音にも期待できる点が挙げられます。
打鍵時の衝撃を和らげる高密度のウレタンフォームであるポロンが複数内蔵。ケースはプラスチックと言えどもこれだけキーボード内に詰め込まれていると、耳障りな反響音は少ないでしょう。
アクチュエーションポイントなどを変更できるソフトウェアは、日本語に対応しているようです。小さなメーカーの場合、日本語対応が不十分なことが珍しくありません。次の画像は中国語で、こればっかりは実際に使ってみないと、操作性は何とも言えません。
買うべきか
私個人としては、絶対的に欲しいことに間違いありませんが、購入はしない方向で考えています。
というのも、普段Wooting 60HEを使っていてデバイスが原因で負けたと自覚する場面はなく、自分の技量不足か、ネット回線の問題が大きいと考えているからです。0.1mmが0.01mmになることで得られる恩恵は、競技勢とかガチ勢に限定されるのかなと。あるいは、Fortniteよりも繊細な撃ち合いで決着がつくゲームタイトルにはいいのではと思います。
特に沖縄で生活していると、どうしてもネット回線のPingが高くなり、いくら最高のキーボードやマウス、ハイスペックPCをそろえても、その日の回線次第なところがあります。ゲーミングキーボードの細かい性能が上がっても回線問題がある以上、キーボードは現状のままでいいと考えています。
また、現時点で予約販売分は売り切れているようで、いつ在庫が復活するか不透明です。0.1mmと0.01mmの差が、そこまで体感できるレベルでないことを想像すると、入手しやすい優れたゲーミングキーボードを買った方が手っ取り早い。
もし買い替えるなら、これまでにアクチュエーションポイントとラピッドトリガーの機能で、0.1mm前後を実現している下記のゲーミングキーボードが無難でしょう。
これらのキーボードであれば、どれも大手メーカーで在庫切れの心配も少なく、ソフトウェアの使い勝手もいい。現状プロゲーマーも使用しているほどで間違いなし。
HM66の価格が36,000円であることも気になる点で、普段ゲーミングキーボード以外でもガジェット類を頻繁に買っている身としては出来る限り出費を抑えたい。分割スペースバーは魅力でしかないですが、さすがにちょっとお高いかと。
HM66は、自分で組み立てるPCBキットもあるようなので、こちらも少し調べてみようと思います。キーボードを使うこと以上に、作ることに徐々に興味が移りつつあります。