けっこう前に買って届いたPLフィルター。ずっと開封もせず放置していてようやくカメラにつけてみました。最近は暇さえあればFortniteを起動させたり、次に買うと決めているOLEDのゲーミングモニターを延々と探していたりして時間が溶けてばかりです。
カメラ自体も今年8月に買ったばかりのGR IIIがなかなかいい感じでコンデジに触れることが多くなっています。本当にポケットに入るほど小さいので、わざわざ写真を撮りに出かけなくても、常に携帯して通勤途中とかに写真を撮れるのがいい。買ってよかったものの1つです。
ファインダーが無いGR IIIで撮る手軽さは他にはない強みですが、撮った写真をPCに転送して大きい画面で確認しないと細部の写りは分からないといった面もあります。さらに、自宅で物撮りする際に、ワイヤレスでPCに自動転送できない面も一眼ミラーレスカメラの多機能さが勝るかと。調べるとプログラミングを駆使して設定される方もいるようですがちょっと面倒です。
さらにレンズも交換できる面も一眼ミラーレスの強み。やはりカメラには一長一短があります。特に私の場合、物撮りする際は先ほどの理由もあって、明らかにGRよりFUJIFILMのX-S10を使った方が使い勝手はいいんです。
反射を抑えるために購入したPLフィルター
物撮りでずっと気になっていたのが反射。今まで物を撮る時に、光の照らされ方によってテカりが見られることがありました。あるいは反射して他の物が写りこんでしまうことも。それを防ぐために買ってみたのがPLフィルター。偏光フィルターとも言うらしいです。
PLフィルターはケンコーやハクバ、ニシといった定番メーカーもありますが今回はマルミを選びました。3つのメーカーからエントリーモデルからハイエンドまで幅広く販売されるうち、5,700円ほどとそこまで高くない上に風景写真のコントラストを高めるとうたっていたため購入。ただしこれを書いている時点で約1,000円安くなっていました。他にもっと安い中華性のPLフィルターはあったものの、一部芳しくない口コミも見られたので避けることに。
簡易的な説明書とプラスチックケースにPLフィルターが納まっていました。フィルターと名は付くものの、ガラスのような素材でちょっとした衝撃で割れないか心配です。
PLフィルターは2枚のガラスの間に「偏光膜」というスリット構造をした膜が挟み込まれているとのこと。前枠(回転枠)を回すことでカットする光の方向を調整し、色彩のコントラストを高めたり、不要な反射光を取り除くようです。
PLフィルターはレンズ径に合ったものを買う必要があり、物撮りで最も使っているレンズSIGMA 18-50mm F2.8 DC DNに合わせて55mmを購入しました。さっそく装着してみます。
PLフィルターを装着してみる
普段は使っているのはX-S10とSIGMA 18-50mm F2.8 DC DNの組み合わせ。装着する際に表裏で戸惑いましたが、突起している前枠(回転枠)の方を前方になるように取り付けることになります。
取り付ける時は、回転する前側の枠ではなく、レンズ側の枠を回して固定します。二重になっている枠のうち1つだけ回転させるのが少しだけむずい。きつく締めすぎると取り外す時に苦労します。
サングラスをかけた外観。PLフィルターをつけた状態でレンズフードもレンズキャップも取り付けられるのは便利。
反射を抑えられるか試す
早速、反射するスマホの画面を撮影してみます。
まずは、PLフィルターをつけていない状態で撮った写真が次です。
スマホの画面が鏡のようにキーボードなどが映りこんでいます。
次に、PLフィルターをつけた状態で撮った写真が次です。
PLフィルターをつけただけでは、先ほど同様にしっかり反射しているのが分かります。むしろより鮮明にスマホの画面にキーボードなどが映っているようです。これはこれで面白い。
次に、カメラのファインダーをのぞきながら、PLフィルターの前枠(回転枠)を回転させてみました。すると反射の具合が徐々に変化し、スマホの画面が黒っぽくなりました。最も反射が抑えられた写真が次です。
多少映りこみはありますがだいぶ抑えられています。並べて比べると全然違う。
この時点で個人的には買ってよかったというのが率直な感想です。物撮りの際に気になる反射を抑えられそうです。
他の物もPLフィルターでどう変化するか試してみました。
グラスに入ったコーヒーを写してみます。
反射を抑えるとコーヒーが真っ黒になる印象です。どこかひらっべたい、平面のように見えるので、物によっては反射させて撮った方が立体的に写るのかもしれません。反射も悪くない。
また、ピントは合っていませんが奥にあるキーボードのテカりもPLフィルターによって抑えられるのが分かりました。
次はグラスに入った水を写してみます。
PLフィルターで光の加減を調整してもう1枚。
PLフィルターを回転させて撮ってみましたが、グラスや水の感じは違いがないように見えます。奥のキーボードのテカりは判別できますが。室内に入る太陽光と被写体によっては効果が薄いこともあるようです。
次は、PLフィルターが入っていたプラスチックケースを撮ってみます。
こちらは一目瞭然。反射が抑えられています。
次は財布を撮ってみます。
やはりテカりは抑えられるものの、真っ黒になってひらっべたい印象を受けます。他の色では違った写りになるのかもしれません。
試しにカロリーメイトの箱を撮ってみます。
フィルターを回す以外は全く同じカメラの設定ですが、前の写真はやわらかい光の感じ、後の写真は箱の黄色や茶色がはっきりとする印象を受けます。
最後に外にカメラを持ち出して水面を写してみましたが、ファインダーをのぞいている時点ではPLフィルターを調整しても違いがよく分かりませんでした。
この日は、夕方のわずかに太陽の光が出る曇りでした。PLフィルターの効果が発揮されるのは晴れの日とのこと。さらに太陽の位置とレンズの光軸が90度の時に、水面から離れた場所から撮影することで、最も効果が強く出るようで撮り方もまずかったみたいです。沖縄の海とか風景を撮る次の機会にチャレンジしようと思います。
また、PLフィルターは7~8年で変色するなど経年劣化するもののようです。せっかく購入したので品質が保たれている状態で最近撮っていない風景写真を撮りに出かけようと思います。
今回初めてPLフィルターをつけてみましたが、素人から見てもすぐに分かるほど写りが変わります。ただ、物撮りで分かったのは、フィルターを回転させて反射の加減をうまく調整しないと、逆にのっぺりとした写りになってしまうことです。被写体や光の状況に応じて、ファインダーをのぞいて慎重に撮る必要があるでしょう。風景写真は三脚も要りそうです。出来ることなら手軽にサクッと綺麗な写真を撮りたいもんですが、少し手間をかけて撮る楽しみが増えるかもしれません。