興味本位でトラックボールのついたマウスを買ってみた。心の底から欲していたガジェットではないがこの手のマウスを絶賛する声も聞こえてくるのでAmazonのセールで購入した。
購入したのは、Logicoolのトラックボールマウスでは比較的安価なモデルErgo M575S。マウスを一切振ることなくカーソル移動できる。この手のマウスはLogicoolの公式サイトには次のものがあった。下記の価格は2024年12月公式サイトのもの。
- ERGO M575SP 8,470円
- MX ERGO S 17,800円
- MX MASTER 3S 16,900円
保証の有無などによって価格は上記より上がったり、時期によってはクーポン利用で少し安くなったりする。今回購入したErgo M575SはM575SPの旧モデルで主な違いはクリック音。公式サイトに掲載されているM575SPの方が、Amazonで購入したM575Sよりクリック音が80%静音らしい。外出先で使う予定もなければ、同居人もいない身としては旧モデルで十分。
トラックボールマウス自体初めて使用するため、いきなり上位モデルを買う勇気もない貧乏性なため安価なErgo M575Sを5,480円で購入した。開封から2か月ほど使用した雑感を適当に書き残しておく。

開封
箱を開けると接続方法が記載された固めの紙にマウスが包まれていた。中身はマウス本体と簡単な保証書のみといたってシンプル。

初見の印象はけっこうゴツくてデカくて重い。

マウス右クリック側が大きく下がっているはっきりとしたエルゴノミクス形状。マウス本体とトラックボールのカラーはAmazonでは一択だがLogicool公式サイトではいくつかの組み合わせがある。安さならAmazonで、カラーのこだわりが強ければ公式サイトで購入するのが良さそう。

背面には電源ボタンと接続切り替えボタン、乾電池を入れる場所がある。

絶縁シートを引き抜いて電源スイッチを入れ、ペアリングするとすぐに使用できる。Windows,iPad,Macに対応。

電池は単三。あらかじめ入っているのは地味にありがたい。電池の横にはレシーバーが格納されている。このレシーバーを使用するとLogicool独自のUnifyingUSBとして接続でき、1つのレシーバーで最大6台のLogicool製品とワイヤレス接続ができる。10mの範囲で使用でき室内では十分すぎる。
周辺機器をLogicoolで統一する場合はPCのUSBポートを節約できる点で良いが、ゲーミングデバイスでない限りデバイスはBluetooth接続で十分な気がする。Ergo M575SはBluetooth接続にも対応しているので、UnifyingUSBにそこまで恩恵は感じない。当面レシーバーは格納したままでBluetooth接続で使用してみる。

重量を測ると154.8g。通常のマウスより遥かに重い。マウスを握って動かすわけではなく、デスク上に固定置きして親指でトラックボールを操りカーソルを動かす。マウス自体が動かないようにある程度の重量があった方が安定するのかもしれない。
この重量と背面にある5つの滑り止めによって、使用中マウスがずれることなくしっかり固定される。

背面から見るとデカさが際立つ。サイズは100mm×134mm×48mm。マウスを握るというより、手のひら全体をマウスの上に覆いかぶせて操作する。
トラックボールの底には指が入る程度の穴があり、そこから指を突っ込んでトラックボールを取り外せる。中にあるトラックボールを支える3点とセンサー部分を掃除することを想定しているらしい。使用者の口コミ中には、埃によって誤作動が起きたケースが見られるためゆくゆくは掃除することになりそうだ。

ソフトウェア Logi Options+
Ergo M575Sを使う上でLogi Options+は必須だ。Logicoolのマウスやキーボード、ウェブカメラなどをカスタマイズできるソフトウェア。

トラックボールマウスでは、ボタンにアクションを割り当てたりトラックボールの感度を変えられたりできる。ソフトウェアはシンプルで使いやすい。
デフォルト設定では、マウス左上は「進む」となっているが「Ctrl+W(タブを閉じる)」に変更した。Chromeなどのブラウザでついタブを開きまくるので、右手だけでタブを閉じるようにした。あまりよろしくないサイトを見ていると、意図せず勝手に別タブに広告が開く。別タブが開いた瞬間にすぐに閉じられるので他のマウスでもCtrl+Wをサイドボタンに割り当てている。
トラックボールの感度はデフォルトで50%になっているがこれが最初はこれがしっくりこなかった。
トラックボールの感度を高め過ぎると、ポインターを素早く大きく動かせる反面、細かい操作が難しい。特にテキストの一部分を選択してコピーするといった作業で手こずる。逆に感度を低め過ぎると細かい操作はやりやすい反面、ポインターを素早く大きく移動できずもどかしい。
感度を上げたり下げたりした結果、結局50%で落ち着いている。感度の正解はよく分かっていないが、使う人がどういった操作を多用するかによってベストな感度は変わるんだと思う。

使ってみた雑感
Ergo M575Sを使用して2ヶ月程度の雑感としては、感動するほどの代物ではなかった。もう普通のマウスに戻れないとかはない。正直なところトラックボールマウスから普通のマウスに戻ると扱いやすさを感じる。個人的には普通のマウスが合っているかもしれない。
今のところ絶賛は出来ないものの利点はそこそこあるので、1つ持っていて損はない。
最大の利点はマウスを動かす必要がないため省スペースになる。デスク上をスッキリさせたい人にとってはいい選択肢だ。このマウス1つであれば当然マウスパッドも必要なくなる。私の場合はFortniteでDeathAdder V3といったゲーミングマウスを使う頻度が高い。キーマウでゲームする人はわざわざトラックボールは要らないかもしれない。
また、ワイヤレスのトラックボールマウスは、デスク上から離れた場所でPCの操作がしやすい利点も感じた。パソコン作業以外の家事とかやりながらパソコン画面に動画を流して、ちょっとだけ操作したい時にマウスを振らずに操作できるのはけっこういい。

トラックボールを親指で操作するだけで大きくポインタを移動できる点もいい。自宅のマルチディスプレイで横のモニターにポインタを移動させたい時に、親指でトラックボールをはじくように動かすとすぐにポインタを移動できる。トラックボールマウスはマウスを振らないため、ポインタを大きく移動させる労力は圧倒的に少ない。
あとは、他のマウスにも言えることではあるが乾電池で動く点は良い。ワイヤレスで充電不要なのはかなり便利だ。充電のたびにケーブルに繋ぐ必要がない。公式によると電池は24か月持つとのこと。また、ゲームで複数のマウスを取っ替え引っ替えして使っている身としては、マウスのためのケーブルが1本ないだけでも非常にありがたい。デスク周りは常にケーブルまみれでケーブルは1本でも少なくしたいし、PCのUSBポートは常にいっぱいで増設が急務な現状。

Ergo M575Sは使い始めこそ親指の動かし方に慣れず窮屈な感じはあったものの、今は連続して4時間ほどブログを書いたりネットを見たりしていても変な疲労感はない。作業用マウスは絶対これにせよ、とそこまで強くは推せないが買って損するものでもない。細かい作業では違和感があるものの、あくまで2ヶ月ほどの使用感なのでさらに使い続けて手に馴染むか試してみる。