最近の頭の中のは仰向けでデスクワークしたい欲望に覆い尽くされています。デスクワークといっても狭い自宅アパートで、適当にブログを書いたり動画を見たりするだけなので、全然ワークではないですが。
とにかくPCの前で座りっぱなしで姿勢が悪くなっているので、寝転んで仰向けの状態でPCを見ながら過ごしたいんです。そこで、モニターアームの位置を調整して、モニター画面を出来る限り床に向けて、仰向けでタイピングを伴う作業をしましたが案外悪くないと思えました。VRゴーグルとかあればなおさら捗りそう。
ただ、この際に使った75%キーボードのKeychron K2を下っ腹に置いての操作は、けっこうタイピングしづらく長時間は難しそう。そこで閃いたのが、寝転んで仰向けになった状態で、腰あたりの両サイドに左右分離型のキーボードを床に置いて使用することでした。
いわゆる分割キーボードと呼ばれるものらしく、デスク上で使う場合に両腕の幅を広げて角度を調整できることから、姿勢の改善や肩こりの予防などが期待できるようです。物欲に火がつき、さっそく分割キーボードがどのようなものがあるか調べることにしました。
欲しい分割キーボードの条件
調べていくうちに、販売されている分割キーボードの現状や自分の好みやがなんとなく分かってきました。ざっくり箇条書きでまとめると次のような感じ。
- 分割キーボードは価格が高い、できれば3万円以内に収めたい。
- 既製品は残念なデザインが多く(個人の感想)、自作せねばならない。
- はんだ付けなどの自作の手間は省きたい。
- US配列で60%〜75%サイズがいい。
まずは、価格について、分割キーボードは高い。これを書いている2024年2月時点で一般的な一体型キーボードに比べて圧倒的に高いです。一体型キーボードはピンキリで、安いものは1,000円もしないものもありますが、分割キーボードはそうはいかないようです。Amazonで「分割キーボード」と検索すると安くても8,000円程度で、2万円台が多い印象です。
価格面において、個人的には3万円以上は出せないかなというのが1点。
また、Amazonなどで広く一般的に販売されている分割キーボードは、パッと見、黒い事務用品のようなものが多いようです。キーボードの外観にこだわるなら、キーボード専門店などで自作キットや部品を買い集めて自作しなければ、いい感じの分割キーボードは手にできないようです。
現状キーボード専門の遊舎工房やTALPKEYBOARD SHOP、Shirogane Labなどが分割キーボード関連を取り扱っているようです。
自作をする楽しみもありますが、日頃仕事に追われる貧乏人としては、出来ればすぐにでも分割キーボードを使いたい。自作するにしても、特に手間がかかる「はんだ付け」は避けたいというのが本音です。デザインも悪くなく、自作の労力を最小限に収められる方法を探ろうと思います。
最後の条件として、JIS配列(日本語配列)でなく普段使い慣れたUS配列で、キーボード上部に数字キーのある60%サイズ、さらにファンクションキーもある75%サイズあたりで探します。
購入候補を挙げる
では、分割キーボードを探す旅に出ることにします。
MiSTEL MD600 Alpha
まずAmazonで見つけたAlice配列(アリスレイアウト)の分割キーボードMiSTEL MD600 Alpha。
Amazonでは、静音赤軸/赤軸/茶軸/銀軸/黄軸の5つから選べ、スイッチとキーキャップを交換できる点は魅了的。しかも無線にも対応しているので、仰向けで作業する時にケーブルの取り扱いが楽になるはず。
マグネット吸着で着脱可能な専用チルトスタンドがついていて、キーボードに傾斜をつける以外にも、内側にとりつけて中央部に向かって傾斜をつけることも可能です。
悪くないので購入の第1候補ですが、2024年2月の時点で27,000円とそこまで安くはなく即決はできず。ちなみに、MiSTELの分割キーボードには、もう少し価格が抑えられたAlice配列(アリスレイアウト)ではないものもあります。
60%サイズのMistel Barocco MD600と、75%サイズのMistel BAROCCO MD770。個人的にはこちらもいいかと。また、キー配列はUS配列だけでなく、日本語配列のものもあり分割キーボードで万人受けしそうな印象です。
Keychron Q11
カスタムキーボードで知る人ぞ知るKeychronにも分割キーボードがあります。ファンクションキーもある75%サイズほどのKeychron Q11。
左端には音量調節や拡大縮小などで使うノブと、マクロを割り当てられるキーがあるのが特徴的です。CNC加工されたアルミニウムケースやガスケットマウントなどの構造など質感や打鍵感は心配ないでしょう。
ただ、ファンクションキーが隙間なく並んであることや、左のマクロキーなどの特殊配列が自分に合うか気になります。誤入力が重なると小さなストレスになりかねないことをKeychron K2で学びました。K2の打鍵音は好きですが特殊配列はまったく慣れませんでした。
以前Keychron Q3を公式サイトから個人輸入したこともあり、Keychronの品質の良さは間違いないことは分かります。ただ、ここ沖縄への送料がけっこうかかりました。Keychronの製品は国際宅配サービスのDHLによって配送され、DHLでは沖縄が「遠隔地」に該当するため、通常の配送料に加えてさらに追加で33ドル(約4,500円)を支払うことになりました。
Keychron Q11の製品だけで35,875円、さらに送料が加われば4万円越え。
さらにKeychron Q3購入時はウクライナとロシアの戦争状態だったからか、身分証の送信を求められるなど英語によるメールのやり取りもあり、Amazonなどのようにすんなり購入できませんでした。到着するのもけっこう時間がかかるため別の候補を探すことにします。
7sPro
「自作キーボード温泉街の歩き方」というブログを書かれているサリチル酸さんという方が設計した分割キーボードのようです。ブログを拝読すると今の私では知らないことが多く、キーボードの奥深いところが勉強になります。
7sProは、63キーでサイズ感はファンクションキーのない60%サイズ。言わずと知れたHHKBを踏襲したキー配列のようで、使ったことがない身としては使いこなせるか少し気になります。17,600円のはんだ付けが必要なキットだけでなく、少し値段は上がりますが23,100円のはんだ付け済みで、組み立てるだけのキットがあるのは初心者にはありがたいです。
ですが、この他にキースイッチ、キーキャップ、分割キーボードの左右を繋ぐTRRSケーブル、PCと繋ぐUSBケーブル Micro Bを別途購入する必要があります。専用の部品を購入し組み立てることで、キーボードの左右間も含めて完全無線で使用できるようです。
keyball
自作キーボード専門ウェブショップ「白銀ラボ(Shirogane Lab)」のヨーキース(Yowkees)さんという方が設計されたトラックボールがついた分割キーボードです。これなら寝転んで仰向けで作業した時に、キーボードからマウスに持ち替えなくても良さそうです。
上の画像のように60%サイズのものもあれば、数字キーがない40%サイズなどバリエーションがあります。キー配列は一般的なものとは異なっていて、公式サイトの説明では、それぞれの指をナチュラルにホームポジションに置けるように各キーを縦にずらしているとあります。
使ってみないと何とも言えませんが、トラックボール付きなのは何とも魅力的です。ただ、はんだ付けが必要な点は、日々仕事に追われる私にとってはハードルが高いように感じます。60サイズのkeyballは25,800円ですが、別にスイッチやトラックボールなどを購入する必要があります。
今回分割キーボードを調べてみると、価格の高さ、自作の必要性、トラックボール付きの魅力などに気づけました。また、調べるうちに遊舎工房で販売されている自作キーボードの組み立てサービスがあると知りました。ただ、お値段は12,100円からとちょっとお高めな印象です。
仰向けで作業する希望を叶えるために、今回挙げたの候補から購入を検討しようと思います。出来るだけ出費とを抑え、時間をかけず分割キーボードが使えるようにもう少し考えてみます。