FPS・TPSのようなゲームでは、浅いアクチュエーションポイントとラピッドトリガーを実装したゲーミングキーボードが主流になりつつあります。
この流れに乗ってきていないのではないかと、個人的に疑っているのがLogicoolのゲーミングキーボード。最近はめっきりLogicoolのゲーミングキーボードの話を聞かなくなっていたので、今回少し調べてみることにしました。
Logicoolのラピッドトリガー搭載キーボードは?
そもそもラピッドトリガーに対応したキーボードはあるのかという点。結論から申し上げますと、これを書いている2023年11月初旬の時点でありません。あくまで私個人が調べる限りですが。
ラピッドトリガーと同等の機能も探してみるも、Logicoolにそのような謳い文句の製品は残念ながら見当たりませんでした。
ちなみに、公式サイトに掲載されてあったメカニカルゲーミングキーボードの種類はざっくり次の9種類。記載された価格の低い順です。
上記の製品の公式サイトでは価格帯は11,000円〜31,680円。ただAmazonだともう少し安く手にできるようです。
他社製品をみるとラピッドトリガー搭載のキーボードでは、DrunkDeer G65は15,900円で購入できます(2023年11月時点)。ラピッドトリガー非搭載でDrunkDeerより高価となれば、Logicoolの購入を渋る人がいても不思議ではない気がします。Wooting 60HEが登場して以来、今や20種類ほどのラピッドトリガーのキーボードが存在する中で「どうした!?Logicool」と言わざるを得ません。→『ラピッドトリガーのゲーミングキーボードをまとめました(2023年10月末時点)』
RazerやSteelSeriesといった名立たるゲーミングデバイスを取り扱うメーカーが、こぞってラピッドトリガーへの対応をした一方、Logicoolの出遅れ感が際立ちます。
Logicoolのアクチュエーションポイントの最短値は?
先ほどのLogicoolのゲーミングキーボードのアクチュエーションポイントを調べると下記の通りでした。
- G413→1.9mm
- PRO→1.9mm
- G512→1.9mm
- G613→1.5mm
- G713→1.9mm
- G813→1.5mm
- G715→1.9mm
- PRO X TKL→1.5mm
- G913→1.5mm
最短でも1.5mmというのが分かりました。正直驚きです、この程度かと。
普段ゲーミングキーボードを目にしていると、1mm以下のアクチュエーションポイントを当たり前のように目にします。
1.5mmとなるとけっこう深く押し込まないといけない印象を受けてしまいます。REALFORCE GX1やRazer Huntsman V3 Proのように最短0.1mmすらあるのを考えると、より一層深く押さなければ反応しないような感覚になってしまいます。
ちなみに数年前に使っていたDucky Speed Silver軸でさえアクチュエーションポイント1.2mmです。この数値だけを見てしまうと、数年前からあまり進歩していないかのように感じてしまいます。
もちろん浅いアクチュエーションポイントだけが、入力遅延を軽減するわけではないので一概には批判的なことは言えません。とはいえスペックを確認する際にどうしても気になってしまうアラフォーなのです。このご時世でアクチュエーションポイントを変えられないなんて…。
Logicoolの最新とフラッグシップのキーボードの状況は?
ではLogicoolの最新のキーボードやフラッグシップモデルはどうなっているのか、調べてみることに。
これを書いている時点で、Logicoolの最新機種は、おそらくPRO X TKL。主な仕様は下記です。
キーレイアウト | TKLサイズ |
サイズ | 352mm×150mm×34 mm |
キーキャップ | PBT |
スイッチ | タクタイル/リニア |
アクチュエーションポイント | 1.5mm |
バックライト | LIGHTSYNC RGB |
カラー | ブラック/ホワイト/マゼンタ |
ケーブル長 | 1.8m |
ソフトウェア | G HUB |
充電時間 | 約1時間 |
連続使用時間 | 最長50時間 |
ワイヤレス通信可能範囲 | 最長10m |
保証期間 | 2年間 |
Amazonでの価格は約28,000円をほどで推移しています(2023年11月初旬)。
このPRO X TKLがフラッグシップという見方もありますが、価格的に見るとわずかに上回っているのがG913。フルサイズとTKLサイズがありますが、G913 TKLの主な仕様は下記です。
キーレイアウト | TKLサイズ |
サイズ | 368mm×22mm×150mm |
重量 | 810g |
スイッチ | クリッキー/リニア/タクタイル |
押下圧 | 50g |
アクチュエーションポイント | 1.5mm |
キーストローク | 2.7mm |
バックライト | LIGHTSYNC RGB |
カラー | ブラック/ホワイト |
ケーブル長 | 1.8m |
ソフトウェア | G HUB |
電池寿命 | 40時間(輝度100%) |
保証期間 | 2年間 |
こちらもAmazonでの価格は約28,000円をほどで推移しています(2023年11月初旬)。
2つの製品いずれも接続方式は、LIGHTSPEEDワイヤレス、Bluetooth、USB有線の3通り。
個人的にLIGHTSPEEDワイヤレスがこの2製品の強みかと思います。現状でもラピッドトリガー搭載キーボードでもワイヤレス接続は少なく、Amazonで買えるのはApex Pro TKL ワイヤレスかApex Pro Mini ワイヤレスぐらい。ワイヤレスで低遅延にこだわる人にはいい選択肢かもしれません。
また、G913に関しては通常よりかなり薄型設計でキーストロークが2.7mmと短めです。今使っているゲーミングキーボードがしっくりきていない場合、背の低いキーボードに変えることで世界が変わるかもしれません。なんの保障もしませんが。。
GPRO X Superlightは変わらず愛用中だが…
LogicoolといえばマウスのGPRO X。大会などでプロゲーマーの使用率をまとめている情報などを目にすると、GPRO Xの使用率の高さが目を引きます。
初代のGPROは既に持っていたものの、あまりの人気ぶりとその性能に惹かれて物欲に負けて今年になって買うことになりました。→『17g軽くするために1万7千円のマウスを買っちゃった【G PRO X Superlight】』今更感が否めませんが、半年以上使い続けて満足度が低いはずがありません。特段文句なし。
そして2023年10月にGPRO X Superlight2が登場。約3gの軽量化とセンサー変更による遅延の低下、接続方式がUSB-Cへ、バッテリー持続時間が向上、ソールの変更など。外観の大きな刷新はせず性能を変更した点は好感が持てます。
ただ他社をみると、GPRO X Superlight2と同等の重量・性能であろうゲーミングマウスが存在しているため、そこまでのインパクトはなかったように思えます。めっちゃ欲しいではあります。
他社製品に比べて抜きん出る製品がなくなるのであれば、Logicoolのゲーミングデバイス全体が落ち目になるのではと、勝手に余計な心配をしてしまいます。
たいしてゲームの上手くないアラフォーが、ラピッドトリガー対応キーボードを取り扱ってないLogicoolの現状を自分勝手に嘆いてみました。Logicoolのワイヤレス技術とラピッドトリガーが組み合わさったらLogicool信者にはたまらんでしょう。