20代前半から沖縄に移住し10年以上が経過。今の生活が本当に幸せなのか、ふと思い始めただただ沖縄から出るべき理由を書いてみることにしました。
夏に眠れなくなる
沖縄に来てからは、毎年4月中にクーラー清掃を専門業者に依頼して、早ければゴールデンウイーク直前からクーラーを使用し始めています。沖縄県内ではどこも同じでしょう。
5月下旬から10月下旬のクーラーが欠かせない気温になると、決まって夜眠れなくなることに気づいてしまいました。
睡眠不足の原因が沖縄の気温であると気づいたときは、移住する自分の決断が誤りであったと突きつけられたようで心苦しくもありました。
夏が過ぎ徐々に暑さがおさまり一晩中クーラーなしで過ごせる時期になると、眠れることが多くなるため、沖縄とは違う場所で生活した方がいいのではと考えさせられています。
沖縄の夏の暑さも、窓を開けているときの騒音も、クーラーの冷気も、職場から持ち帰った嫌な気持ちも、すべてが眠れなくなる原因。
原因を取り除くためには、まったく異なる遠いところに居を構えるのがいいのではと思っているのです。生きる拠点を自由に変えるためにも、あらためて経済的に自由でいたいと心から願うばかり。
沖縄でも冬は寒い
年中暖かい気候を求めて移住しましたが、12月中旬を過ぎると急に寒く感じることが増えます。当然、寒くなる時期は毎年ずれますが、12月過ぎると急激に冷え込みます。
冷え込むと言っても15℃を下回る程度ですが、島特有の四六時中吹く風が体を冷やします。雪国生まれの私でさえ、仕事中は上下ヒートテックが欠かせません。
本土の冬より気温が高いものの、沖縄の暮らしを続けていると、肌がすっかり沖縄の気温になじみ15℃でもかなり寒く感じます。沖縄に来て最初の冬は寒さを感じず、ファンヒーターを使用する同僚や雪山登山に向かうような格好の歩行者に失笑していました。が、数年も経てば暖房や厚着が必要だとすぐに理解。風が体感温度を下げているようです。
寒さが嫌で沖縄に移住したものの、やはり冬は日本中どこも寒いようです。
冬の良い面としては、夏とは逆でよく眠れることです。
寒いため、寝る時は着込み、毛布2枚と掛け布団の中に潜っています。気温が低い時に暖かい布団の中にいることが、心地よく落ち着く体質であるためよく眠れるのかも。また、冬は周囲の人の活動量が減り騒音も少ない印象です。
生活コストがかかる
東京とは比較になりませんが、世間一般から言われている通り沖縄は案外生活コストがかかります。年収300万円ほどの身としては贅沢などできやしません。
野菜と果物が高い
若い頃は、食べるものへのこだわりといえば、手間がかからずすぐ食べれて安くてある程度おいしい、ぐらい。
30半ばという年齢からか、体調が良くないとはっきりと分かることが増えてきました。
体調を崩して1日中過ごす日ほど虚しいことはないため、多少値段や時間はかかっても野菜とか果物とかを意識して食べるようになっています。
スーパーで野菜と果物を意識的に見るようになって、感じたのは値段の高さ。
沖縄でよく行くスーパーは、サンエー、かねひで、マックスバリュー。たまに行くのは、ユニオン、丸大。
いずれも野菜と果物は高い印象です。
家賃
物件情報サイトSUUMOによると、那覇市の家賃相場は1Kで5.3万円(2023年7月時点)。
那覇市だけに限らず、沖縄で比較的人口が多い市町村では、個人的には家賃が高いと実感しています。
厳密なデータがあるわけではないですが、日本の地方の中では家賃が高い方ではないかと。
同じ九州で1Kの家賃相場をSUUMOで比較すると、
- 福岡市中央区が5.1万円
- 佐賀市が3.9万円
- 長崎市が5.0万円
- 熊本市中央区が4.0万円
- 大分市が4.0万円
- 宮崎市3.5万が円
- 鹿児島市4.2が万円
那覇市が最も高いことになっていました。
生活コストの大分部を占める家賃を抑えるには、沖縄の人口が多い市町村に住むことは避けるべきなのでしょう。
ネットで買い物したときの送料
3大ECモールで購入する分には、送料無料や条件付きで無料になることがあるので特段困りません。
問題となるのは、大きいものや重いものを買ったとき。
海を越えて届くわけなので、当たり前ですが送料は跳ね上がるのです。
私の場合、FlexiSpotの電動式昇降デスクを購入したときの送料35,000円が送料最高額。
また、Keychronで日本で取り扱いのないKeychron Q3を購入した際、海外からの発送のためDHLという国際配送サービスを利用することになりました。
沖縄はDHLにより遠隔地に指定されており、別途追加の配送料33ドルおよそ4500円多くかかることになりました。
この他にも、ネットで注文後に、送料が別途かかる旨の確認メールが届くこともあり、マイナーな会社からネット注文するときは慎重にならざるを得ません。
ネットで買い物してもすぐには届かない
Amazonで注文して当日あるいは次の日に届くことは珍しくないですが、沖縄はそういうわけにはいきません。
注文後は数日待つことが当たり前のため、欲したものを手にするまでに時間がかかりストレスに感じることもありました。
台風が直撃すればなおさら。
夏から秋にかけては、沖縄付近に熱帯低気圧が発生しやすく、ときには台風が過ぎるとまた別の台風が接近し、商品到着が延々と遅れることも。
朗報としては、2022年11月にAmazonが沖縄県豊見城市の配送拠点を公開、翌日配送が可能になるようです。ただ、2023年7月時点ではその恩恵は受けていません。
また、Amazonフレッシュなどのネット経由で利用できるサービスも対象地域とならないことが多いです。
水道水に対する不信感
以下、ど田舎育ちで今でも毎日ゴクゴク水道水を飲んでいる私が、書いているものとしてお読みください。
水道水がまずいのです。
年間を通して暑い日が続くことから、水道水がぬるくお湯のように感じる日はありますが、温度の問題ではなく、おいしくない。
沖縄でみんなこれ飲んでいるの?と疑問です。
そもそも世の高貴な方々はウォーターサーバーなるものから水を飲んでいるのかもしれません。
気になっているのは、水道水と米軍との関係。
2016年に県は水道水に発がん性が疑われる有機フッ素化合物PFOS(ピーファス)などが含まれていたと発表。汚染源は米軍基地と考えられているとのこと。
本当に怖いです。と思いつつ毎日水道水をがぶ飲みしています。
食べ物がすぐ悪くなる
高温多湿ならば食品の劣化は早いので、寒い地域から来た人間としてはだいぶ気をつけています。常温で保存のものは限られ、ほとんどは冷蔵・冷凍することになっています。
気候に慣れるまでに、果物を腐らせ、チョコはドロドロに、米にはカビが生えるなどがありました。
本土にいた時に比べて、生鮮食品を買いに行く頻度は多くなり、まめに買い物に行くため時間を奪われている感覚がします。
家具屋さんが少ない
電動式昇降デスクを探し求めていた頃、送料の高さを理由にネットで購入するのを躊躇していました。県外から大型家具を取り寄せると送料がかなり高いからです。
そこで沖縄県内でデスクを見て回ろうとするも、家具を売っている店舗が少ないことに気づきました。あるのは、ニトリ、アウトレット家具のTODAY O!K、赤嶺家具、くらい。
ニトリがあれば十分という人にはいいですが、その他のお店は品数は豊富とは思えませんでした。
人の密集
東京や大阪といった都市部で暮らしたことのない、過疎地域の生まれからすると、人の多さが気になります。
私のような移住者と全国トップの出生率により、たくさん人間達がうじゃうじゃ。スーパーのレジで行列を作り、病院の予約は直ぐには取れず、理容室は3時間待ち、などが最近遭遇した出来事です。
場所や日時によって変わりますが、子供も多い、外国人も多い、車も多い、観光客も多い。
最近は人が少ない落ち着いた場所での生活が恋しくなっています。
渋滞
沖縄県民の多くが車を主な移動手段としています。
朝は各所で通勤通学の渋滞が発生、夕方は帰宅や子供の送迎などで混雑します。
モノレールはあるものの、2023年の時点で那覇市と浦添市のわずかな地域しかカバーしておらず。
モノレールを利用するにも歩く場合は、強い日差しのもと汗だくになることは間違いありません。
本土と違いバスが時間通りにくることはあまりなく、バスレーンが設けられているものの交通渋滞に巻き込まれています。個人的に、バスは複雑に感じます。けっこう難しい。
よく耳にするのは、暑さをしのぐ目的で、わずかな距離でも車を利用する人がいることです。
沖縄に来た当初は、歩かない沖縄県民を不思議に感じてはいましたが、長く暮らしていると強烈な暑さから身を守るためにも、スコールのような突発的な雨にずぶ濡れにならないためにも、移動はほぼ車です。
今のところ沖縄を出ることはなく、今後数年もそういったことはないでしょう。
ただ、寝れないときとか、体調が悪いときとか、嫌な気持ちが続いたときとか、この生活でいいのかなぁ…と思うこともあって直感的に色々と書いてみました。
沖縄の暮らしが長くなり移住前に住んでいた場所の悪い面もすっかり忘れつつあります。沖縄の良さが当たり前になり気になる所ばかりに目がいきがちに。
今の気になっているあらゆることの大半は、お金で解決できるようなことなのかもしれません。経済的に余裕がある生活に向けて行動を探せねばと思う近頃です。