6月下旬の梅雨の明けた沖縄は連日30℃越え。沖縄に移住して10年以上たってもこの暑さには慣れません。ここに生まれ育った人でさえ暑いと言わしめるほど。
時間に余裕のある休みの日、決まった家事を片付けて写真を撮りに出掛けようとするも、強すぎる直射日光におびえて足が外に向きません。クーラーのきいた涼しい部屋で、身近にある雑貨やガジェットを撮るだけにとどまってばかり。
せっかくの一眼ミラーレスカメラが手元にあるのに、その性能をいかしきれていないことと、外に出て撮りたい欲求が高まって、久しぶりに外に出ることにしました。時間帯は日没前の夕方、場所は沖縄の海岸付近、少し雲はあるものの晴れた日でした。
語彙力が乏しいですが、散歩しながらのスナップは本当に面白いと改めて思います。この時間帯に外に出ることは少なかったため、日没前の撮影の良さを気づくことにもなりました。
写真初心者がFUJIFILMのエントリー機X-S10で撮ってみた写真を、自己満足で載せたいと思います。RAW現像は深くやったこともなく、全てJPGで撮ったものです。
沖縄の海岸付近での写真
この日の夕方、撮り始めた時間帯は太陽が雲に隠れることも多く、やや暗めな写りになりました。露出の調整とか構図とか、どう調整すればいい写真になるのかよく分かりません。自分で撮った写真は、比較的全部きれいに見えてしまうのです。
全てFUJIFILM X-S10で撮った写真で、反射する光を調整できるPLフィルターや、光の量を調整できるNDフィルターなどは使っていません。というか使ったことすらありません。フィルターを用いることで、海の光の反射がどう変わるのか試したいので、今度購入してみます。
フィルムシミュレーションを色々いじりながら、好き勝手に撮ってみました。上の2つの写真はPROVIAという富士フイルムのスタンダードの色合いで撮ったもの。沖縄の北部や離島で見るような、透き通るような写りではありませんが、個人的にこの海の波の写りはけっこう好きです。
彩度が抑えられるクラシックネガで、柵の影と海の照り返しが良かったので撮ってみました。海の反射している部分が見えにくくなっていて、これをもう少しくっきり写したい。さらに影をもっとはっきりした黒に写したい。やはり現像に挑戦して調整するしかなさそうです。
鮮やかな発色とメリハリのある階調のVelvia/ビビッドで撮ってみました。太陽の夕日のオレンジが強調されつつ、空も青さも薄っすら写されていると思います。ただ船とか手前の木の表面とか、真っ黒で判別不能。逆光ではどう撮るのが正解か分かりませんが、太陽と空がいい感じに見えるのでこれはこれでいいかと。
左に夕日があることで、空と海の色のグラデーションがなんか好きです。
ちなみに、今回FUJIFILM X-S10につけたレンズは、フジノンレンズ XF35mmF1.4 Rです。久しぶりにこのレンズをつけましたが、かなりコンパクトでありながらも、FUJIFILMの色合いを楽しめます。一方でオートフォーカスの精度が良くはなく、いつも室内で使っているSIGMAのズームレンズの優秀さを改めて感じます。
日没前のスナップが良い
初めて日没前の時間帯を選んで写真を撮ってみましたが、なかなかいい体験ができました。
この梅雨明けの沖縄で、真昼間に外を散歩しようものなら容赦なく直射日光に肌がやられます。対策なしでは単に日焼けするどころか、数日は肌が痛み最悪皮もむけ悲惨な状態に。日焼け対策にも肌にも疎かった20代から30代前半にかけて、沖縄の強い紫外線を浴び続け10年以上たった今、顔にはしっかりシミができました。
ただ日没前であれば日差しは弱まるため、散歩しながら写真を撮るには絶好の時間帯であると分かりました。今回は、午後6時前に日焼け止めだけ塗って家を出て、家には夜8時ぐらいに戻りました。日に焼けることもなく、昼間のように暑すぎて汗だくになることもありませんでした。沖縄の日差しと暑さを避けられる意味で、日没前は絶好の撮影チャンスです。
また、日が落ち始めてしだいに辺りが暗くなるため、おのずと撮影時間に制限がかかるのも良い点と思えました。
写真を撮りに外に出ると、ついカメラのバッテリーが切れるまで際限なく撮影することがあります。せっかく外に出たからだらだらと、目的を明確にせず撮ってしまう。初心者だからこそなのかもしれません。
暗くなったらカメラを手持ちできれいな写真を撮るには限界があります。ISOを高くしたり、シャッタースピードを遅くしたり、F値小さくしたり。設定を工夫したとしても、暗くざらついた写真を量産することになるのかなと。
日没前であれば、日が完全に落ちるタイムリミットがあるため、その時刻までに撮ろうとメリハリをつけて撮れた気がします。
日没前であれば、比較的暗いため撮影が難しいと思っていましたが、よけいな心配でした。露出を調整すれば、私のような素人でも十分撮れました。
そもそも、日没前後と日の出前後の時間帯は、マジックアワーとか マジックタイムとか言われる絶好の撮影時間のようです。太陽が完全には出ておらず、空がうっすらと明るく、オレンジ色→金色→紫色→紺色など徐々に染まり方が変化します。太陽との距離関係や角度、水蒸気の量などが関係しているようです。
聞いたことはあったものの、実際に目にすると鮮やかで息をのむ美しさです。今まで生きていて、そこまで夕方の光景を気にかけませんでしたが、写真を撮るようになって身近な光景が目に入るようになっています。
沖縄の海に沈む夕日をまじまじと見たこともなかったので、べたではありますがアラフォーになって今さら感動することになりました。
また、この時間帯は完全に暗くなっていないものの、一足先に街頭などがつき始め、ライトアップされた街並みなどもきれいに撮れる気がします。普段は何てこともないものが、レンズを通して写すとどこかいい雰囲気に見えます。
薄明りの中、電灯などがともり始める時間帯でもある日没直後は、写真を撮るにはいいのかもしれません。
今回はFUJIFILM X-S10に、フジノンレンズ XF35mmF1.4 Rをつけてここ沖縄を散歩してみました。夕方に外を歩いたのは何年ぶりでしょうか。写真を撮りたいがために、久しぶり歩いたことで健康にも良かったかと思います。好きなカメラで写真を撮れるし、多少は健康的にもなれるのでいい機会でした。今後も続けてみます。
それにしても、写真を撮れば撮るほどフルサイズセンサーのカメラが欲しくなってきます。FUJIFILMのAPS-Cセンサーでも十分きれいな画が撮れるのでしょうが、つい欲深くなって大きいセンサーを心の底から求めています。買っちゃおうかな…お金はいくらあっても足りません。