7月に入った沖縄は連日の蒸し暑さで、1日中クーラーをつけっぱなしにする生活が続いています。夜でもクーラーなしで眠ることは不可能で、朝起きて換気のために窓を開ければ、すぐさま部屋に生ぬるい空気が入ってきます。換気したのも束の間、暑さに耐えるを早々に諦め、すぐに閉め切ってクーラーをつける毎日です。
今年は沖縄電力が電気料金を大幅に値上げしたこともあり、狭いワンルームアパートで一人暮らしにもかかわらず、先月の電気代は既に8千円越え。7月から10月までの電気代は、それ相応の覚悟が必要なぐらい跳ね上がると思うとぞっとします。
毎日30℃越えが当たり前の7月であっても、夕方の日没前後は気休め程度には気温が下がります。風が入らない室内ではクーラーは必須ですが、外に出ると直射日光は弱まり島風が吹いているため、散歩には丁度いい時間帯です。
最近、仕事が休みの日は、日没前の時間帯が待ち遠しくなっています。カメラ片手に散歩しながら写真を撮るのがなかなか楽しい。これまで積極的に外に出てスナップすることはありませんでしたが、今さらこの時間帯ならではの独特な色に魅了されています。
空の青さと夕日のオレンジが混ざり合ったような色合いは、休日、狭い部屋に引きこもっている自分にとって新鮮です。休日の夕方に外に出るのが生きる楽しみになっています。さらに、夕方から日没後まで数時間は散歩することを見越して、それまでに家事を済ませようと動くことで、休日にメリハリも出てきました。
写真を撮る楽しみが出来たことで、ダラダラ過ごすことも減り、外を歩くことで運動不足も解消。何かと生活が好転している気がします。ただ、カメラに触れる機会が増えるほど、より一層欲しくなっているのが、新しいカメラです。
普段はFUJIFILM X-S10を愛用中
ずっと使い続けているのは、FUJIFILMのXシリーズ。Xシリーズは、フジのAPS-Cセンサー搭載のカメラと、Xマウントのレンズ。Xシステムとも言うらしいです。X-S10をはじめ、X-T5やX-H2など、Xシリーズのカメラは多くあり、名称がよく分からなかったため、先日素人なりに少し調べてみました。
中には、EVF(電子ファインダー)とOVF(光学ファインダー)のハイブリッドファインダーの、コンパクトでクラシカルなデザインのX-Pro3などもあり、改めてスナップ機としての魅力を感じました。
所有するX-S10は、エントリーからミドル向けをターゲットにしたカメラで比較的安価に購入できました。ボディのみで12万円。これよりも高画素であったり、連写やAF(オートフォーカス)に優れていたり、よりハイエンドの機種もあります。
X-S10を使って一眼ミラーレスカメラの良さを知ることになったと同時に、他のカメラへの興味が増しています。同じXシリーズのカメラも良さそうですが、他のカメラメーカーのフルサイズセンサーを搭載したカメラもなかなか良さそうです。
カメラを使うシチュエーションとしては、散歩しながら風景を撮影したり、室内で物撮りしたりを想定しています。一時期は、とにかくきれいな写りはフルサイズでこそ実現できる、と暗示にかかりフルサイズカメラを買う寸前まできていました。
特に自分のお財布事情を考慮した結果、Nikon Z7Ⅱが最適ではなかと。夏のキャッシュバック キャンペーンで買おうとしたところ、直後にまさかの市場価格が高騰。買うことを一旦中止したのでした。
そこで少し落ちついて考えてみると、きれいな写真を撮りたいがために大きいセンサーのカメラを買うなら、いっそのこと中判サイズのカメラを買ってしまえばいい。そう思い始めました。
FUJIFILM GFXシリーズ
フルサイズより大きい中判サイズのセンサーであれば、よりきれいな風景写真が撮れる、と安直に考えているカメラど素人なんです。デカいセンサーであれば、経験も技術も無くても、いい写真が撮れると思い込んでおります。
現段階では、SONYやCanonが一眼ミラーレスの2大メーカーでしょうが、中判センサーとなれば話が変わるようです。調べる限り、国内メーカーの中判サイズであれば圧倒的にFUJIFILMです。
FUJIFILMは、大きく分けて、APS-CのXシリーズと、中判サイズのGFXシリーズの2つを展開しています。フルサイズのカメラを取り扱わない珍しいカメラメーカー。はっきりとした販売戦略とも言えるのかもしれません。
FUJIFILMのGFXシリーズは、2024年7月時点で下記カメラが公式サイトに掲載されています。価格は、2024年7月初旬での価格.comの最安値です。
発売時期 | 価格 | |
GFX100 II | 2023年9月 | 1,128,185円 |
GFX100 | 2019年5月 | 748,000円 |
GFX100S II | 2024年5月 | 762,280円 |
GFX100S | 2021年1月 | 575,378円 |
GFX50S II | 2021年9月 | 480,000円 |
GFXシリーズにおける算用数字の100と50の違いは、画素数の違いです。50は50MPつまり約5000万画素、100は100MPつまり約1億画素です。
また、製品末尾のローマ数字の違いは、世代の違いで無印よりⅡの方が新しいことを意味しています。
名称にSがつくカメラは、小型軽量化されたモデルです。「Small」「Second」「Shooting」を意味するとのことです。
過去には、GFX50RやGFX50Sといったカメラも販売されていたようです。
GFXシリーズで圧倒的に目を引くのが画素数。1億200万画素はフルサイズカメラではまず目にしません。公式サイトでも描写力が全面に押し出され、作例は異常なほどの解像感を見てとれます。
ただ、GFX50S IIは約5000万画素とさほどインパクトは感じません。フルサイズではSONY α7RⅤは6000万画素を越えていますし。当然大きいセンサーの恩恵は画素数だけではないでしょうが。
同じ画素数であっても、センサーが大きいことで、ボケの質や階調再現性が高く、ダイナミックレンジが広いなど、写し出された写真から感じられるみたいです。
調べれば調べるほど、きれいな写真を撮りたいなら、GFXシリーズが最高の選択にしか思えなくなってきました。ただ、事前に想定しておくこともあるようです。
携帯性と機動力の低下は避けられない
下記は、先ほど挙げた公式サイトに載っているGFXシリーズのサイズ一覧です。重さは、バッテリー、メモリーカードを含む重さです。
重さ | 大きさ | |
GFX100 II | 約948g | 152.4×103.5×73.5 mm |
GFX100 | 約1320g | 156.2×144×75.1 mm |
GFX100S II | 約883g | 150×104.2×87.2 mm |
GFX100S | 約900g | 150×104.2×87.2 mm |
GFX50S II | 約900g | 150×104.2×87.2 mm |
中判サイズのカメラでは、軽量でコンパクトの部類なんでしょうが、カメラ初心者には、率直に重くデカい印象です。6000万画素を超える高画素機、SONYのα7RⅤは、約723gで131.3×96.9×82.4 mm。センサーサイズの違うカメラと比較するのはおかしいかもしれませんが、サイズ感が気になります。
さらに、レンズもセンサーサイズに比例して大きくなるのは必然。気軽に散歩をしながらスナップ、というわけにはいかなそうです。首から2〜3kgのおもりが下がった状態の撮影は、貧弱なアラフォーには楽ではありません。三脚ありきなんでしょう。
中判サイズは特に風景写真では圧倒的な描写力が期待できます。ただ、きれいな写真を追求すれば、機動力を失う。そんなジレンマに陥ることになるのかもしれません。今回ざっくり調べてみて、GFXシリーズは散歩しながら持ち運ぶカメラではなさそうです。