2023年11月のブラックフライデーでMonsGeek M5を買いました。少しでも安く収めようとAliExpressで注文した結果、自宅に到着したのは約3週間後。到着してから開封だけは済んでいました。
最近やたらと仕事が忙しくて、朝起きて出社して仕事から戻って疲れてぼーっとして寝る、みたいなことの繰り返し。自分の好きなことに時間を使えず、キーボードの組み立て作業が出来ていませんでした。
ようやく仕事がひと段落して、人生初の自作キーボードに挑戦することになりました。ただ、ほぼ組み立てられた状態のキーボードだったので、これを「自作」と呼べるのかは不明ですが、私としてはけっこう大変でした。
だいぶ長くなるので、とりあえずここでは【その1】として、次回以降に続編をまとめておきます。
MonsGeek M5の内容物
今回購入したMonsGeek M5は、キーボード関連を販売するAKKOのサブブランドMonsGeekのフルサイズキーボードです。スイッチとキーキャップは付属していないため別途購入しています。購入価格は16,751円、さらにブラックフライデーで数百円の割引がありました。国内では遊舎工房で販売されていましたが、これを書きながら確認すると在庫はないようです。
カラーはシルバーを選びましたが、他にもブラックとパープルも選べます。フルサイズキーボードでありながら、CNC加工されたアルミニウムケースで、手頃な価格なものはこれがベストでした。
アルミニウム素材のケースはよく見かけますが、多くは60%とか75%サイズで、案外フルサイズは少ない。おそらく需要がそんなにないんでしょう。
スタビライザーやスイッチ、キーキャップがついていない状態で約2.3kgほど。自分史上、最重量キーボード。コンパクトな自作キーボードが好まれる昨今と逆行する嗜好なんです。
サイズは44.6cm×14.6cm×3.3cm。
横にあるゴールドのラインが特徴的。後ほど中を開けて確認すると、ゴールドの細長いバーが両サイドに入っていました。
キーボード本体以外の内容物は下記。
- USBコイルケーブル Type-A to Type-C ×1(画像左上)
- スクリューインスタビライザーセット(画像左下)
- スタビライザーフォーム(画像右上の黒いシールみたいなやつ)
- 予備のガスケットセット(画像右下の白いやつ)
- ネジと六角レンチ ×1
- テープmod用シート×1
- 説明書 ×1
白いコイルケーブルは、コイルが完全に巻かれた状態でだいたい1.4m。気持ちもっと長くても良かった感じがします。少しチープな感じがあってコイル部分が小さい印象。ちょっと残念です。
普段使っているキーボードと比較するとやはりフルサイズはデスクの専有面積が広い。画像の一番上が60%キーボードのWooting 60HE、真ん中が80%(TKL)キーボードのKeychron Q3。
自作キーボード初心者の私は、スイッチとキーキャップを取り付ければすぐに使用できるかと思っていました。が、Spaceキーなどの幅の広いキーに取り付けるスタビライザーが、取り付けられていない状態でした。
そこでキーボード内部を開けて取り付け作業をやることに。人生初の自作キーボードに挑むことになりました。
初心者が自作キーボードに挑む。
結論から申しますと、なかなかに苦労しました。
失敗ありトラブルあり、結局だらだらと2日間かけて作業を終えることになりました。
今回の自作キーボードで必要だったもの
MonsGeek M5の内容物以外で必要だったのが、
- 精密ドライバー
- キーキャップとスイッチを引く抜く工具
- キースイッチ
- キーキャップ
この4点。
ドライバーは小さめのプラスドライバーで自宅にあったものを使用しました。六角レンチは付属するので購入する必要はありませんが、今回の作業で、ドライバーも六角レンチも電動の方が圧倒的に良いと気づくことになりました。
キーキャップを引く抜くキープラーは、キーボード購入時に付属する物がいくつかありましたが、スイッチを引き抜く工具はありませんでした。そこで上記のリンクのものを購入。
今回、スイッチは取り付けるだけですが、万が一のこともあり引く抜く工具は必須と言えます。ちなみに購入したものは少し使いずらかったので他のやつがいいかもです。
キースイッチは、AKKO V3 Cream Yellow PRO。AliExpressで購入したもの。
キーキャップは、KBDiyのSAプロファイルのものを購入。こちらもAliExpressで買いました。
キーボードを開けて内部の構造を確認
まず最初にキーボードの背面12か所のネジを緩めていきます。MonsGeek M5に付属する細く小さい六角レンチを利用します。
六角レンチはかなり細く強く華奢。強く締めすぎたりすると折れそうです。ちなみに、六角(ヘックス)レンチ先端の対辺は2.0mmでH2、ネジ径はM2.5と呼ばれるサイズ。
キーボード上部6か所のネジは長く、キーボード下部6か所は短いネジでした。この12か所のネジを緩めたり締めたりする作業が、なかなかの労力で神経も使うことになりました。電動の精密ドライバーがあればもっと作業が楽に終えられたはずです。ちなみに、この作業後に今後のことも考えVESSEL(ベッセル)の電動ドライバーを買っちゃいました。
ネジを緩めフレームを外すと、生まれて初めてキーボード内部を見ることになりました。キーボードの両サイドにはゴールドのバーが入っています。何の意味があるかは分かりません、単なるデザインなのでしょうか。
アルミケースを除いて内部は7層構造。下にあるものから内部の構造を確認していきます。
まず、一番下には白いPET素材の絶縁層があります。フォームを通してケースに導電させない目的があるようです。
次に下から2番目には、薄いスポンジのようなケースフォーム。フォームによって、キーボード内の隙間を埋めることで打鍵音を変化させたり、無駄な反響をなくす効果が期待できます。
下から3番目は、先ほどより少し厚手のケースフォーム。複数のフォームで隙間を埋めることで、余計な音を発生させない意図がある模様。
続いて下から4番目、ケースフォームの上にあるのがプリント基板であるPCB。キーが押されたときにPCに情報を送る肝心かなめの部分。
当初、PCBとポリカーボネート製の白いスイッチプレートが、ネジで固定されていて、どう分解すればいいか分からず少し手こずることになりました。PCBの裏面にある、3か所のネジをドライバーで外すことで解決。
ネジは、PCBの裏面からささっていて、ぷにぷにした感触のポリカーボネート製の白いスイッチプレートに固定されています。すこしネジが固かった。
下から5番目のPCBの上には、ぺらっぺらのスイッチパッドが入っています。スイッチとPCBの間を緩衝する役割。PCBにぴったりと貼りつき、LEDが見えるように切り抜かれています。
最後に、下から6番目が、カスタムされたプレートフォーム。スポンジのような素材。
これにくっついているのが、下から7番目で最も上にくる、ポリカーボネート製の白いスイッチプレートです。
スイッチプレートの突起部分にガスケットがくっついています。取り外しも簡単です。
ガスケットは全10か所。PCBをネジで固定せずガスケット部分でケースと固定することになります。これによりクッション性が高まり、打鍵時に全体が沈み込み、底打ち感が和らぐとのことです。
ガスケットを外す必要なかったけど外してみた。
これらがMonsGeekの内部構造です。この後スタビライザーの取り付けになりますが、結果的に苦労の連続となりました。
とりあえず、ここではMonsGeek M5の内部を確認して終わります。続きは後ほど。