Razerの勢いが止まりません。
先日新たなゲーミングキーボードHuntsman V3 Proを発表。ラピッドトリガーに対応し可変アクチュエーションポイントは最短0.1mmを実現。→『ついにRazerからHuntsman V3 Pro登場。Wooting 60HEに並ぶ性能。』
最高峰のゲーミングキーボードの一角を世に放ったばかりですが、今度はゲーミングマウスに関するアップデートを発表。もはやゲーミングデバイスはRazer一強時代になるかもしれません。
アップデートの内容
無線時に8,000Hzのポーリングレートに対応するアップデートです。対象となるRazerのワイヤレスゲーミングマウスは次の5つ。
ポーリングレートは、マウスが1秒間に何回情報をPCに送るかの数値を表しています。8,000Hzとなれば1秒間に8,000回という頻度ということになります。ちなみに使用者の多いLogicoolの2製品を見ると、GPRO X Superlight 2が2,000Hz、GPRO X Superlightが1,000HzとなっておりRazerの製品の強さが際立ちます。
これまで、上記の5製品は通常1,000Hzで稼働するところ、専用のドングルを使うことで4,000Hzでも利用することができていました。同様に専用ドングルを用いることで4,000Hzを実現するマウスは他社にもあり、LAMZU Atlantis MiniやNinjutso Sora 4K Wireless Gaming Mouseが該当します。
今回Razerはアップデートにより、ポーリングレート最大4,000Hzから最大8,000Hzで利用可能になったことで、他社より頭一つ抜けたことになります。
現状、多くのメーカーのフラッグシップマウスは1000Hz。8,000Hzともなれば、理論上、入力遅延が1msから0.125msに軽減され、カーソル移動がより滑らかで最新の状態で更新されます。
5つの中で最も推せる製品
個人的に最も推せるのはDeathAdder V3 Proです。主な仕様は下記です。
外型設計 | 右利き |
接続仕様 | Razer HyperSpeed Wireless SpeedFlex USB Type-C 充電ケーブル |
バッテリー持続時間 | 最大 90 時間 (1000Hzで連続使用) 最大 17 時間 (専用ドングルで8000Hzで連続使用) |
RGB | なし |
センサー | FOCUS PRO 30K オプティカルセンサー |
最大感度 | 30000DPI |
最快速度 | 750IPS |
最快加速度 | 70G |
プログラム可能なボタン | 5 |
スイッチ | 第 3 世代オプティカルマウススイッチ |
耐久性 | クリック回数 9000 万 回 |
オンボードメモリプロファイル | 1 |
底面 | 100% PTFE |
サイズ | 128.0 mm×68.0mm×44.0 mm |
重量 | 63 g |
まず、5つの製品の中でエルゴノミクス形状でかつ軽量なのは、DeathAdder V3 Pro。普段使っているGPRO Xは60gと大差はなく、よりしっかりとグリップ感を得られるのではないかと思います。欲を言えばもう少し軽い方が良かった。店頭で実機に触れましたが、マウス先端部分が広がる形になっていて、触れた感じはしっくりきましたが長期的な利用でどう感じるかは気になります。
最大のネックは価格か
2023年11月時点で、8,000Hzのハイポーリングレートを体感するには、HyperPolling Wireless Dongleが必須です。ただし、Cobra ProとBasilisk V3 ProはMouse Dock Proでも代替可能です。
つまり専用ドングルを別途購入する必要があり、Amazonの掲載価格を見ると、HyperPolling Wireless Dongleは5,000円前後、Mouse Dock Proは10,000円前後で推移しています。これに下記のマウス本体の価格も加わるわけです。
- DeathAdder V3 Pro→22,000円前後
- Viper V2 Pro→21,000円前後
- Viper V3 HyperSpeed→12,000円前後
- Cobra Pro→22,000円前後
- Basilisk V3 Pro→25,000円前後
けっこうなお値段。上記の価格はAmazonを参考にしていますが、最も高価なBasilisk V3 ProにMouse Dock Proを合わせて購入すると、だいたい約25,000円+約10,000円=約35,000円。躊躇なく買えるのは富豪のみ。
ワイヤレスにこだわらなければ有線もあり
これでは高すぎるといった人は、8,000Hzを有線マウスで体感するのもありかと思います。ワイヤレスでない分、取り回しの面で煩わしさもありますが、有線で全く構わない人は断然有線がお得。
左右対称マウスのRazer Viper 8KHzであれば71gとそれほど重くなく8,000Hzに対応しています。しかも価格は、在庫が枯渇していなければ10,000円以下で購入できるでしょう。
より軽量でエルゴノミクス形状であればRazer DeathAdder V3。これも有線で8,000Hzを実現した59gのゲーミングマウス。Amazonの価格を見ると10,000円前後になっていました。
こうやってまとめると、いかに有線マウスが性能面でも価格面でも優れているか実感します。ただ、ローセンシのようにマウスを激しく動かす場合は、どうしてもケーブルが気になるので考えようです。
バッテリー持続時間とPCへの負荷に注意
今回のアップデートで8,000Hzに対応した5つのワイヤレスマウスで注意することはバッテリーの持ち。
どうしても8,000Hzの設定でゲームをすると、マウスからより多くの信号をPCに送るため、バッテリー消費が著しく速くなってしまいます。こまめな充電が必要になるということです。
5つの製品で1,000Hzで使用した場合のバッテリー持続時間が、8,000Hzで使用するとどのように変化するかをまとめたのがこちら。
- DeathAdder V3 Pro:90時間→17時間
- Viper V2 Pro:80時間→24時間
- Viper V3 HyperSpeed:280時間→50時間(単3電池使用)
- Cobra Pro:100時間→22時間
- Basilisk V3 Pro:140時間→32時間
軒並み大幅に下がることが分かります。全て公式サイトに記載されたものです。
Viper V3 HyperSpeedの違いが最も大きく82%以上バッテリー持続時間が減少。他の4つも70%前後の減少するとのことです。
有線で充電するマウスの場合、ヘビーユーザーであれば毎日とはいかなくとも、2~3日に1回は充電が必要になるのかなと。
また、バッテリー持続時間だけではなく、ハイポーリングレートのマウスを使用することで、PCへの負荷も注意が必要になります。
通信する回数が増えれば増えるほど、CPUへ負荷がかかり重くなる可能性もあります。自分のPCのCPUの性能とも相談が必要です。
ついにワイヤレスマウスでも8,000Hzに到達。最近はどこまでも先を行くRazerの強さが目を引きます。また、マウスをいろいろ調べていくと価格を抑えながらもハイスペックである有線マウスの優秀さに気づきました。特にRazer DeathAdder V3。買おうかなぁ…。