GPRO X Superlight 2が2023年10月に発売。これまでGPROとGPRO Xをともに購入し、今も使い続けている身としては心穏やかではありません。ここ数日物欲にまみれています。
ただGPRO X Superlight 2を欲している自分とは裏腹に、世間の声の中には買う必要性を疑問視している方もいるようです。
単なる3gの軽量化?
一般に旧マウスが一新され新マウスが登場した際に、マウスの重量が何g軽量化された、という事実は分かりやすく印象に残りやすいと思っています。
「〇g軽量化」とか「ワイヤレスでわずか〇gを実現」とか「あのマウスより〇g軽い」とか。数値で表される分、分かりやすく比較もしやすい。
今回のGPRO X Superlight 2は「GPRO Xより3gの軽量化」という事実が印象に残りやすく、価格の上昇に見合っていないと考える方も少なくないのかなと。
2023年11月時点でLogicool公式サイトの価格は、前作のGPRO Xが18,810円、新作が25,410円。その差6,600円。
6,600円価格が上がって3gの軽量化。これだけ見たら購入しない選択をしてもおかしくはないです。
重量の数値は真っ先に目に飛び込んできますし、マウスの重さはゲーミングマウス選びで大事な数値であることは間違いないです。マウスの重さが3g程度変わっただけであれば、新製品を買う必要性は間違いなくないでしょうが、それ以外の変化が私の物欲を駆り立てています。
変更された点をまとめたいと思います。
前作からの変更点
では、GPRO XとGPRO X 2の違いを挙げていきます。
1点目は、センサーの変更です。HERO 25KからHERO 2に変わりました。
これによってDPIの最大が25,600から32,000に上がりました。DPIは、マウスをどれだけ動かすとマウスポインターがどれだけ動くかを数値化したもの。
ただし、これはそこまで重要には感じません。多くのゲーマーが800DPIあたりで使用しているでしょうし、そこまで高いDPIでゲームをやる人は少ないのではないかと。
それ以上に重要な点は、マウスの最大速度が400IPSから500IPS以上を実現したことです。IPS(Inch Per Second)は、センサーがトラッキングできる最大の速度を表しており、数値が高ければマウスを素早く動かしたときにより正常に検知できます。ただし、Viper V2 ProをはじめとするRazer製品の多くは750IPSであり、他社製品より秀でているとは言い難い現状です。
またセンサーの変更によりポーリングレートが前作の1,000Hzから4,000Hzに向上しました。ポーリングレートは、マウスがPCに1秒間に送る情報の回数を示しており、数値が高ければよりカーソルが滑らかに動くなどの利点があります。ただし、専用のドングルで8,000Hzを実現するRazerがなかなか強い現状は否めません。
そして、前作にはなかったリフトオフディスタンス(LoD)調整が可能に。LoDは、マウスを持ち上げたときにセンサーが反応しなくなる距離のことで、GPRO X 2では高・中・低の3段階で調整できます。
2つ目は、スイッチの変更です。Logicool独自のLIGHTFORCEスイッチを搭載したことで、メカニカルのクリック感がありながら、オプティカル(光学式)スイッチの反応速度を実現しています。G502Xにも搭載されたスイッチで、1度押したにも関わらず複数回入力されるチャタリングは理論上起きないとのこと。これによってクリック感は前作と変わることになります。
3つ目は、バッテリー時間の向上です。前作は連続動作が70時間でしたが、新作は95時間に大幅に向上しています。個人的にはこのバッテリー持続時間がLogicoolの強みだと思います。最高峰のマウスでありながら、まめに充電する必要がないのは大きなメリットです。
4つ目は、ケーブルの変更です。前作は絶滅危惧種のMicro-USB端子でしたが、ついにUSB Type-Cに変更されました。iPhone15でLightning端子がなくなった喜びよりは大きくはないでしょうが、Logicoolユーザーには吉報です。
5つ目は、マウスソールの変更です。
GPRO X Superlight 2のマウスソールは次の画像です。
前作までのマウスソールが次の画像です。
丸みを帯びていたマウスソールはU型に変更。また、ロゴ部分はパーツの付け替えでソールに変更できるようになっています。
6つ目は、マウスホイールの変更です。前作と比べてしっかりとした感触があり、ややひっかかりが強くなっています。マウスホイールの感触への凄まじいこだわりがある方だけは注意です。
以上前作との変更点を細かく分類すると下記のように10項目になります。
- 3gの軽量化
- 最大DPIが32,000に向上
- 最大速度が500IPS以上に向上
- ポーリングレートが4,000Hzに向上
- リフトオフディスタンス調整が可能
- 光学式LIGHTFORCEスイッチ搭載とクリック感の変化
- バッテリー時間が95時間に向上
- ケーブルがUSB Type-Cに変更
- マウスソールの変更
- マウスホイールのスクロール感の変化
GPRO X Superlight 2の主な仕様
上記のような変更点も含めてGPRO X Superlight 2の主な仕様は下記のようになります。
カラー | ブラック/ホワイト/ピンク |
サイズ | 125.0×63.5×40.0mm |
重量 | 60g |
解像度 | 100~32,000DPI |
ポーリングレート | 4,000Hz |
インターフェイス | LIGHTSPEED 有線 |
バッテリ | 内蔵リチウムイオン電池 |
最大持続時間 | 60g |
スイッチ | LIGHTFORCEスイッチ |
ボタン数 | 5個 |
オンボードメモリ | 対応 |
底面 | ゼロ添加物PTFEフィート |
センサー | HERO 2 |
最大加速 | 40G以上 |
最大速度 | 500IPS以上 |
マイクロプロセッサ | 32ビットARM |
保証 | 2年間 |
魅力的なマウスであることに変わりない
3gの軽量化といった物理的な変更点だけでなく、スイッチやセンサーが変更されたことでより洗練された印象です。こうして調べてみると、確かに革新的な進化とまではいかないまでも、着実な進歩に思え物欲が増すばかりです。
今後GPRO XからGPRO X 2に買い替えるかは、他社製品と比較したうえで考えたいと思います。マウスを探していた当初、個人的にはエルゴノミクス形状のマウスを探していたこともあり、ZYGEN NP-01Sのワイヤレスも気になります。
また、マウス性能で先を行っているとされるRazer製品はもちろん、その他LAMZU ATLANTIS MINI 4K、Endgame Gear XM2weといったゲーミングマウスもGPRO X 2のライバルになりそうです。
GPRO X Superlight 2は間違いなくゲーミングマウスの最高峰の製品であることを再認識しました。個人的には、Logicoolから軽量のエルゴノミクス形状のワイヤレスマウスが出ることを願っています。普段使っているGPRO Xは裸のままだと、どうもグリップ感がしっくりこないためグリップテープを貼って使用しています。今後の新製品を期待して待ちたいと思います。