生まれて始めて購入したゲーミング PCを使用して3年以上が経過し、溜まりに溜まった埃を取り除こうと掃除をしたことがきっかけで、ゲーミングPCが起動しなくなる惨事が発生。詳細はこちら書いています→『やってしまった… 17万円のゲーミングPCのCPUが破損し起動不可能に。「すっぽん」とは?』
幸いにも起動しなくなったゲーミングPC内のデータは、新しいPCにほぼ移行してありました。
とはいえ、ゲーミングPCの中には、わずかながら仕事で使うデータやFortniteをOBSで録画したデータなどが残っていて、できることならすぐにも救出したいのです。
約3年前にこのPCを約17万円でFRONTIERで購入。ゲームのためにそこまでお金をかけていいものか、悩みに悩んだ末に購入に至ったため愛着もあります。Fortniteにどっぷり浸かるきっかけになったゲーミングPCを救うために動き始めたのでした。
まずはマザーボードを探す旅へ
CPUクーラーを取り外す際に、CPUソケットが盛大に破損し修復が困難であることは明白でした。
世の中にはマザーボードに張り付いたCPUソケットのみを、ヒーティングガンやはんだごてなどを駆使して修復する猛者もいらっしゃるようです。
私としては、このためだけに修復するツールを購入するのは割に合わない上に、時間もかかるとみて断念。おとなしくマザーボード自体を買い替えることにしました。
マザーボード選びで最初に直面したのは、PCケースの大きさに応じたマザーボードを選ばないとならないことでした。マザーボードには下記のような種類がありサイズも様々です。
マザーボードの規格 | サイズ |
ATX | 244mm×305mm |
Micro-ATX | 244mm×244mm |
Mini-ITX | 170mm×170mm |
Flex-ATX | 244mm×191mm |
Extended-ATX | 305mm×330mm |
XL-ATX | 325mm×244mm |
この中で最も標準的なマザーボードはATX。FRONTIERで購入したミドルタワーのPCケースにもATXのマザーボードが入っていたことから、ATXに絞って探すことにしました。
壊れたASRock製B450チップセットのマザーボードを探してみると、なぜか全く同じものが見つからず、新品が販売されていないことが分かりました。
他を購入するにも、当然マザーボード単品を購入するも初めてのことで、いったい何を買ったら良いのか分からず調べてみることに。
調べるとCPUに適したCPUソケットを搭載したマザーボードを購入しないといけないとすぐに分かりました。CPUメーカー2社において、2023年9月時点で主要なソケットの形状は下記のようになっていました。
- Intel
- LGA1700→第10・11世代のCPU
- LGA1200→第12・13世代のCPU
- AMD
- AM5→第5世代のCPU
- AM4→初代から第4世代のCPU
壊れたゲーミングPCに入っていたCPUはAMD Ryzen 7 3700Xで、ソケットの形状がAM4であるマザーボードであることが分かりました。
こうして、3700Xに対応するマザーボードを調べると、チップセットが以下のものであれば良いこも判明。
- X570
- X470
- X370
- B550
- B450
- B350
- A520
- A320
これらの違いを調べると、先頭のアルファベットのざっくりとした違いは、
- X→ハイエンド
- B→ミドルレンジ
- A→ローエンド
となるとのこと。PCI-Eのレーン数やSATAポート数などに違いがあるようです。また、数字が大きいほど高性能であると認識して良さそうです。
私程度の知識であれば、購入するチップセットが、自分の持っているCPUに対応しているか、個別に調べた方が確実なのでしょう。
考えた結果、ハイエンドのXではなくミドルレンジのB550で探すことにしました。ATXのB550を調べると、そう種類は多くなくすぐに絞ることができました。そして購入したのはMSIのMPG B550 GAMING PLUS。
ATXのB550の価格帯に大きな大差はなく、Wifiがついているかどうかで価格が異なる程度でした。
マザーボードが無事到着!いざ取り付け。
以前パソコン工房で50万円のPCを購入したことで、保有ポイントが2万円分以上あったため、ポイントを利用し購入しました。
早速取り付け作業に移ります。
まず、ケースを開きグラボとCPUクーラー、CPUを取り除きました。
続いてメモリ2枚を取り外しました。
レバーを強く押し込み、引っ張って取りましたが思った以上に力が必要でした。
私のような初心者は、このメモリの装着は注意が必要です。カチッと音が鳴るまで奥に挿入しないと、PCが起動しません。最初この差し込みが甘く、PCがうんともすんとも動きませんでした。
続いてSSDの取り外し。ドライバーでネジを緩めて取り外しました。
このSSDも使い続けるので、新しいマザボに取り付けました。
次にマザボについているケーブル類を取り外しました。電源ケーブル、ケースファンのケーブル、SATAケーブルなど目につくもの全て外しました。
マザボはPCケースにネジ止めされているので、8か所のネジを外していきました。
こうして人生初のマザボの取り出しに成功。
新しいマザボと並べると次のような感じに。
PCケースのケーブル類の差込口となる部品は使わないので、こちらも外しておきました。
先ほどとは逆に、マザボを取り付けねじ止めしていき、今まで使っていたCPUをCPUソケットに装着。CPUは以前使っていたAMD Ryzen 7 3700X。
ひとまずこれでマザボの取り付けは完了。
CPUクーラーを取り付けて、いざ電源オン!
次にCPUクーラーを取り付けるので、CPUにグリスを塗ります。
今回購入したグリスはこちら。
グリスをヘラで伸ばして、元々ついていたCPUクーラーを取り付けました。
ただ、このCPUクーラーがかなりの曲者で、取り付けるのがなかなか難しい。金属部分が引っ掛かりにくく、保持クリップも異様なほど固い。初心者にはかなり扱いにく代物です。
一度CPUクーラーとCPUをくっつけた後、なかなか金属の固定部分が入らずCPUクーラーを上げると、またすっぽん。以前と同じことをやらかしました。
結局、グリスを一度拭き取り、グリスなしで電源を入れることにしました。
何はともあれ、グラボも固定しケーブル類もマザボに差し込み、あとは電源を入れるのみ。
電源を入れると…
ファンが回り始め、グラボのRGBが点灯。これで復活できる!…と思いきやモニターに何も映らない。。
どうしたものかとマザボをよーく見ると、鮮やかに光っている箇所が一箇所。
CPUと記載された箇所が光を放っています。どうやら、CPUエラーランプのようです。つまりCPUが使えないことが判明。何度電源を入れ直してもダメ。電源は入るもののPCが息を吹き返すことはありませんでした。絶望。。
以前CPUをすっぽんした際、ピンが曲がった箇所がいくつかありました。
カッターの刃やピンセットなどで出来る限り直していきましたが、一か所だけ明らかに直らなかった箇所がありました。1本のピンがくの字に曲がっていてどうしようもない。
確かにCPUをソケットに納める時に、納まりはするもののわずかにグラついてはいました。どうやら私のAMD Ryzen 7 3700Xは残念ながらお亡くなりになられた模様です。悲しい。。
このまま悲しみに暮れていてはこのゲーミングPCは復活しません。余っているCPUは持っていないため、重い腰を上げ新しいCPUを購入に動くことにしました。
新しいCPUを買い出しへ!帰宅後開封し装着!
すぐさま CPUが欲しかったため、ネットではなく現地調達することにしました。9月といえども茹だるような暑さの沖縄ですが、車を飛ばしてパソコン工房へ。
店舗にはなぜか3700Xが置いていないことが発覚。同じものは買えないので、店内でスマホを使って調べると、5700Xが最近値下げされたとの情報を見つめました。せっかくなので若干グレードを上げて5700Xにすることにしました。購入価格は25,800円なり。
即刻自宅に戻り、すぐに開封。
そして、意を決して5700Xを装着。今度もグリスはつけずCPUクーラーを取り付け電源オン。
すると、、
ついたぁあああああーーー!!アラフォー独身男が興奮のあまり狭いワンルームでひとりガッツポーーーーズ。
「デバイスを準備しています」と表示され間もなく、MPGのロゴが登場。
この後無事にログインできました。
自分で壊しておいて何ですが、自らの手で修復できたこともあって喜びもひとしおでした。
復活したPC内のデータは無事で問題なく動いています。
無事復活を遂げたゲーミングPCですが、既存のCPUクーラーでは今後またすっぽんしかねません。クーラーが取り付けが難しく扱いずらい。動かしている最中にまたCPUに傷をつける恐れがあります。
いったんCPUにはグリスは塗らず、新しいCPUクーラーに変えようと目論んでおります。また進展があったら作業をまとめたいと思います。