ゲームをきっかけにデスク周りをそろえ始め、モニターアームにも手を出すことになりました。選んだ経緯やちょっとした感想をまとめておきます。
モニターを浮かせることでデスクを広く使えることを期待して、まずはいくつか候補を絞ることにしました。
モニターアームを選ぶ時の注意点
候補を絞るにあたって自分のモニターに合わないモニターアームを買うようなトラブルは何としても避けたいのです。
私の場合は日頃2つのモニターを使っています。使用しているメインモニターとサブモニターは次の2つ。
- メイン:AOC ゲーミングモニター ディスプレイ AG251FZ2/11
- サブ:Dell U2720QM
この2つのモニターを浮かせ、自在に動かせることができるモニターアームを探すことに。
注意したのはVES規格に適合していることと、重さと大きさ。
ちなみに、VES規格は75×75mm(VESA75)か、100×100mm(VESA100)の2つの規格があります。
モニターアームによって支えられる最大の重さがあり、耐荷重を超えるモニターを取り付けてしまうと当然沈む。逆に軽すぎるモニターを取り付けると勝手に上昇したりモニターが上を向く。重過ぎても軽過ぎてもダメ。
重さだけでなく、対応できるディスプレイの大きさが定められています。
モニターアームごとに重さと大きさの下限と上限が定められているので、持っているモニターの情報を整理しておく必要があります。
先ほどのモニターの情報を整理すると下記のような感じ。
1つ目の「AOC ゲーミングモニター ディスプレイ AG251FZ2/11」
ディスプレイ | 24.5 インチ |
重さ | 6.5kg |
本体サイズ | 65.2×41.6×24.8 cm |
VESA規格 | 100×100mmに適合 |
2つ目の「Dell U2720QM」
ディスプレイ | 27インチ |
重さ | 6.6 kg |
本体サイズ | 61.13×52.52×18.5 cm |
VESA規格 | 100×100mmに適合 |
幸いにも両方のモニターともVESA規格に適合してため、この重さと大きさを支えられるモニターアームを調べてみることにしました。
候補となったモニターアーム
モニターが2つあるため、2つのモニターを同時に支えることができるデュアルモニターアーム(マルチモニターアーム)に目がとまりました。モニターを支える腕が2本ついていて、デスクに取り付けて1点で支えるようなもの。例えば下記のようなものです。
ただ、これらのデュアルモニターアームは、上記のものだとアームだけでも7.5kg。
仮に所有しているモニター2つを取り付けると、総重量は(7.5kg+9.98kg+6.6kg=)14.1kg。
これをデスクの天板中央に取り付けることになります。
今使用しているデスクは、Flexispotの電動式昇降式デスク。天板サイズは160cm。
14.1kgの重量を机の天板の中央のたった1点で支える。デスクが壊れないか、昇降時に不具合は起きないか、かなり不安です。
デスクに局所的に負荷をかけるのは、明らかに故障の原因になることを考え、デュアルモニターアームは候補から外しました。
そんなわけで、シングルアームのモニターアーム2つをデスクに分散して取り付けることにしました。
候補となったモニターアームは3つ。
エルゴトロン LXデスクマウント モニターアーム
1つ目は、モニターアーム王道のエルゴトロン。
価格 | およそ15,000円~20,000円で推移 |
重さ | 2.5kg |
対応する重さ | 3.2~11.3kg |
対応する大きさ | 34インチまで |
モニターアームといえば、エルゴトロン。この文章を書いている時点でAmazonで検索してみると、評価件数が1万2千件を超えていて、評価は4.6。モニターアームの売れ筋ランキングで1位になっていました。
下記のように可動域が広い印象です。
ただ、2つ同時購入を考えてると、できるだけ価格は抑えたい。ケチって失敗した過去はありますが、他を調べてみることに。
Amazonベーシック シングル モニターアーム
Amazonベーシックもなかなか良さげです。
価格 | およそ12,000円~16,000円で推移 |
重さ | 3.54kg |
対応する重さ | 2.3kg~11.3kg |
対応する大きさ | 32インチまで |
どうやらエルゴトロンのOEM製品のようです。エルゴトロンより価格が抑えられます。
OEM製品 「Original Equipment Manufacturer(相手先ブランド製造」 エルゴトロンがAmazonの製品を製造している。
エルゴトロンのOEM製品と聞くと勝手に安心感を感じましたが、口コミを読むと「ネジの調整にやや難がある」「調整ネジが固い」「可動部が固い」などが気になったので敬遠することにしました。
この他にも調べてみると、下記のようなモニターアームがありましたが、全て候補から外しました。
- HUANUO モニターアーム→安いが耐荷重6.5kgまで、27インチまでなので却下。
- HP シングルモニターアーム→高評価だが24インチまでなので却下。
- アイリスオーヤマ モニターアーム→安いが可動域が少ないので却下。
- Eonoモニターアーム→安いが構造が好きでないので却下。
- サンワダイレクト モニターアーム→口コミで組み立て時の低評価があり却下。
- AVLT PC モニターアーム→デザインが好き。関連製品も含めて購入者が少なく購入を躊躇。
最終的に購入することになったが、下記のグリーンハウス GH-AMEH1U-GYでした。
グリーンハウス GH-AMEH1U-GY
実際に購入した決め手は価格とデザインです。またしても貧乏性がでてしまいました。ただ、出費を抑えたことで結果的に物足りない点もありました。あとで書いておきます。
世に出回るモニターアームのほとんどは黒。その中でグレーというカラーや下記のような画像のビジュアルも購入の決め手になりました。見た目は好みが分かれると思いますが。
価格 | およそ5,000円~8,000円で推移 |
重さ | 約3kg |
対応する重さ | 2kg~9kg |
対応する大きさ | 17~32インチ |
購入価格は7,980円でしたが、この文章を書いているときはAmazonで5,920円まで価格が落ちていました。
使用して1年以上経過して良かった点と物足りない点をまとめておきます。
良かった点【グリーンハウス GH-AMEH1U-GY】
デスク上を広く使える
まずは期待していた通り、デスク上はやや広く使えるようになりました。これだけでも購入した価値はあるかと思っています。
主にFortniteで使うキーボードはWooting 60HE、ゲーム以外はKeychron Q3。常にキーボードが2台デスク上にある状態ですが、モニターアームのおかげで、ラックの上と下に重ねて置くスペースができました。
地味に良かったUSBポート
配線はガチャガチャしますが、マウスとアロマのディフューザーをUSBポートにつなげています。これが地味に便利でした。
購入した当初は邪魔で仕方がなかったのですが、以外と使い勝手が良かったです。
というのも電動昇降式デスクのFlexiSpotを使っていて、スタンディングでデスクを使う時はケーブルがかなり伸びるのです。デスクに置いてあるものとPC本体をつなげるには距離がでてしまいます。
そのためモニターアームのUSBポートを介して、モニターアームにくっついているUSBケーブルをPC本体につないでいます。
USBケーブルの長さは約1.8m。ケーブルは青色でデザイン性はいまいち、利便性重視。
地味に良かった六角棒レンチの収納
些細な事ですが、モニターアームの関節の硬さを調整するための六角棒レンチを置く場所があって良かったです。
頻繁に調整は不要ですが、モニターアームの角度を変え続けていると稀に緩むことがありました。
いちいち箱の中から調整のために六角棒レンチを引っ張り出すのは面倒。しまって置く所があって万が一の調整が必要なときにすぐに取り出せます。
不具合は特に無し
当たり前ですが、1年以上経っても時間の経過とともに勝手にモニターが下がったり上がったりとかはないです。しっかり使えています。
ちなみに3年間保証対象製品になっています。
物足りなかった点【グリーンハウス GH-AMEH1U-GY】
ここからはちょっとした不満です。
第2関節が硬い
モニターを何不自由なく自由自在に動かせる、とは言えません。
関節部分の硬さによっては、モニターが壊れないか心配で動かしたい角度によってはかなり慎重に動かさないといけません。心配性なだけかもしれませんが。
関節部分に硬さを調節する機能は当然あるのですが、緩めようが締めようが、なんともスムーズに動かせないこともあります。
5つ動かせる箇所のうち、特に下2番目の関節部分。第2関節と呼ぶことにします。
モニターをつけた状態で回転できるのですが、気合を入れないと回転しません。もう少しスムーズに動かしたい。
思いのほか動かせる幅が少ない
モニターアームを初購入ということで、少し期待し過ぎていたのかもしれないです。ぐりんぐりんにモニターを動かせたり回したりはできません。こんなものか、と少し思ったところはあります。
特にモニターを高くしたかった時に、思いのほか上には上がりませんでした。27インチのモニターDell U2720QMを最大限あげたときの画像は以下。
人によっては十分な高さでしょう。ちなみにモニターを最も低くしたときが以下。
モニターをあまり大きく動かせない理由として、次のケーブルの問題もあります。
モニターのケーブルは長くないと抜ける
これはグリーンハウスのモニターアームに限ったことではないです。モニターを自在に動かせない原因の1つは、モニターアームの可動域内であっても、ケーブルの長さが足りなかったり絡まったりするため。
私の場合、目一杯モニターを前方にもってきたい時にモニターの電源ケーブルが抜けます。モニターアームの可動域内であってもケーブルが抜ける恐れがあるため、結局動かすことをためらうことになっています。
電源ケーブルは買い替えるまでの不満ではないので、ケーブルが抜けない程度で動かしています。ケーブル問題は注意が必要です。そもそもケーブルを少なくしたい…
取り付けるときの苦労
取り付けるときは疲労感ゼロとまではいきませんでした。
グリーンハウスの紹介では「ディスプレイの取り付けが簡単なセパレート式」「持ち上げながらネジを止める、などの困難な作業が要らず、簡単に取り付け可能です。」となっています。
この画像の右の正方形の金属板をモニターにネジでとめてからアームに挿入します。
ただモニターアームに挿入時にモニターを持ち上げて、挿入口を探りつつ入れるので結構な力を要します。私が非力なだけかもしれませんし、他のモニターアームはもっと大変なのかもしれません。一人での2つのモニター取り付け作業は結構疲れました。
良い面や気になった面を挙げましたが、概ね悪くないかと思っています。個人的にエルゴトロンを買うべきだったかと思うことが多くなっています。ただ、約2倍の価格と考えると躊躇してしまいます。お金に何の心配がない方はエルゴトロンの方が良いのかもしれません。
私の場合は、今のところグリーンハウス GH-AMEH1U-GYを買い替える気はさらさらないので、モニターアームに画期的な製品が出ない限りは使い続けようと思います。