最近ラピッドトリガー対応のゲーミングキーボードでまだまだ知らないものがたくさんあると実感しております。
特に中国メーカーのゲーミングデバイスは、個人的に知見もなく聞いたこともないキーボードやらマウスやらがある模様です。しかもメーカー公称の性能は決して悪くない。どうやら調べてみると、まだまだ掘り出し物がかなりありそうです。
今回は中国のデバイスメーカーREDRAGONのラピッドトリガー対応のゲーミングキーボードを調べてみました。
REDRAGONとは
公式サイトによるとREDRAGONは、主にパソコン周辺機器の製造を行う中国のEastern Times Technology Co., Ltdのゲーミングラインのようです。
聞き馴染みのない企業でしたが、キーボードの「e元素」というブランドを展開しているのもこのEastern Times Technologyのようです。e元素のメカニカルキーボードは、Amazonでも取り扱っていて、価格を抑えたゲーミングキーボードとしてYouTubeでもよく紹介されています。

先ほどAmazonで調べてみると上の画像にある81キー茶軸のキーボードが4,700円ほど。やっすぃ。ゲーミングキーボードのエントリーモデルとしては十分ですね。けっこうどうでもいい事かもしれませんが、e元素は「eようそ」という読み方のようです。
ちなみに、REDRAGONに関しても次のようなコスパの高いゲーミングキーボードがAmazonで購入可能です。

この静音赤軸の60%キーボードも約5,000円と格安です。ラピッドトリガーとか可変アクチュエーションポイントとかにこだわらない人には、こういったキーボードでも十分でしょう。
REDRAGONの公式サイトを見ると、配色の違いやサイズの違いなどで分けると、ゲーミングキーボードだけで150種類ほどあるようです。他にもマウスやウェブカメラだけでなく、電源や冷却ファンといったPCのカスタマイズパーツも販売しています。
ただ、2023年12月時点で今回調べたかったラピッドトリガー対応のREDRAGON M61は、公式サイトにも国内のAmazonにも見当たらず。Mechkeysや中国のECサイトJD.comで取り扱いが確認できました。
REDRAGON M61とは
REDRAGON M61のざっくりとした仕様は下記です。
サイズ | 60% |
寸法 | 291×104×33mm |
キー数 | 61 |
スイッチ | 磁気スイッチ |
ラピッドトリガー | 0.1mm~4.0mm |
キーキャップ | PBT |
ポーリングレート | 8,000Hz |
バックライト | RGB |
接続 | USB有線 |
耐久性 | 1億回以上 |
対応OC | Windows |

価格は中国のJD.comで399元と日本円で8,300円ほど。Mechkeysでは89.99ドルと13,000円ほどです。
まずぱっと見で、キーキャップが独特な印象。カラー展開は上の画像のように、白と緑を基調とした1色のみ。ありそうな配色ではありますが、色以上にキーキャップの形状が丸みを帯びているあまり見ない形です。プロファイルは不明ですが、PBTとあって質感は悪くなさそうです。打鍵しやすい角度になるように設計されているとの説明もあります。

サイズ展開はキーボードの中では最小の部類の60%キーボードのみ。ゲーム用途では問題ないですが、フルサイズやTKLサイズがないため使う人を選びそうです。キーボードのサイズを小さくすることでデスクを広く使えるので、この配色が好きな方であれば使用してもいいかもしれません。
肝心の性能面は?
気になるがREDRAGON M61の性能。出回っている情報が少なく、メーカーから開示されていることも少ないのか詳細なスペックが掴めません。
まず、明確に掲載してあるのが磁気スイッチを搭載していること。そして0.1mm~4.0mmで作動が調整可能と記載してあるはず。中国語を自動翻訳した結果ですが。
不明な点として、まず何mm刻みで調整できるのか見つかりませんでした。0.1mm単位なのか、それ以上に幅があるのか記載がありません。
また、アクチュエーションポイント(キーオン感度)と、ラピッドトリガー(キーオフ感度/リセットポイント)が0.1mm~4.0mmの範囲で調整可能なのか明言されていません。さらに、キー1つ1つを個別に調節できるのか、一括で変わってしまうのか、これも不明確。

中国メーカーで質の高いラピッドトリガー対応のゲーミングキーボードは、MonsGeek M1 HEやAkko MOD007B-HEなど数多く存在します。これらは、ある程度メーカーからスペックが掲載されていることや販売実績もあることから何かと安心できます。個人的な肌感覚にはなりますが、REDRAGON M61はやや公開情報が少なすぎるように感じます。単に私の調査不足かもしれませんが、スペックが分らないことが多いと、いくらコスパが良くても購入を渋ってしまいます。
性能面でもう1つ気になる点を挙げると、8,000Hzと表記がある点です。恐らくポーリングレートのことだと思います。だとすると、ラピッドトリガー対応のキーボードでは珍しく、以前紹介したEverGlide AE68とCorsair K70 MAXあたりが8,000Hzです。同じ中国メーカーのEverGlide AE68もポーリングレートかどうか怪しんではおりますが。事実であれば現状で遅延を最小限に抑えられると言ってもいい。

REDRAGONのブランド内でも多くキーボードを販売していることや、同じ系列のブランドであるe元素が、キーボードを広く展開していることから、M61もキーボードとしての最低限の機能に不安はないのでしょう。
購入先と価格について
REDRAGON M61を購入する場合、無難なのがMechkeys。ゲーミングデバイス選びでは欠かせない購入先です。
ただ、今回JD.comという中国のECサイトにも販売されていることが分かりました。その際に気づいたのは価格の安さです。Mechkeysで購入すれば1万円を超えますが、JD.comでなら本体価格は1万円を切ります。

中国のECサイトでは、AliExpressとBanggoodから購入した経験があり、今のところこの2社であればトラブルは起きていません。あくまで個人的な経験です。先日もAliExpressで注文したキーキャップが無事到着いたしました。
中国のECサイトを利用するメリットは何といっても価格の安さです。今回のようにMechkeys以外でも購入の選択肢があれば利用するのも手かな、と思いJD.comに登録してみました。ちなみに、商品の詳細はメールアドレスや電話番号を登録しないと閲覧できない仕様になっていました。
あとは配送料の問題。JD.comから購入経験がないため送料がどの程度かかるのか不透明。注文してから追加の配送料を請求され、結局Mechkeysと総額が変わらなかったらあまり意味はありません。もう少し調べてみようと思います。
今回はREDRAGON M61という個人的に未知のブランドを調べてみましたが、改めて自社製品の詳細スペックをくまなく公表しているメーカーの偉大さが身に沁みました。スペックの表記がなければ、購入の判断は見た目とか価格とかだけになるので、あらゆるメーカーさんには惜しみなく公表した上で販売していただきたいものです。